「創業時からペーパーレスだった」ベンチャー社長が実践する働き方
創業時からペーパーレスだった
またChatwork社といえば、社内に固定電話がないなど独特のユニークな働き方でも知られ、働き方改革などの関連でメディアに取り上げられることも多い。
「学生起業で始まっていることもあって、けっこうアグレッシブな会社なんです。電話番号がないのは創業時からで、私も学生で昼は授業だったのでメールだけでサポートしていたんですね。当時なかなか画期的というか『商売としてどうなの』って感じですけど、その代わり品質の高いものを安く提供するスタイルで、ずっと電話サポートも営業もしてきませんでした。創業時からペーパーレスですし、いよいよ時代が追いついてきた感はありますね(笑)」
現在は営業の部署もあるそうだが、もともとIT企業の中でも“マニアックな会社”とされていたそうで、Chatwork開発のきっかけとなった社内ツールを内製する文化もそうした社風を反映しているようだ。
アナログとデジタルを使い分ける
エンジニア向けのインターンシップにも積極的で、今年はコロナ禍の影響で“オンライン・インターンシップ”も行った。社内のメンバーには業界トップクラスのエンジニアもおり、学生の満足度も高いという。
いかにもIT企業らしい取り組みにも思えるが、一方でChatwork社はオフラインの交流なども大切にしていると語った。
「前々からカジュアルにテレワークもできる環境ですが、基本はみんなオフィスに来るスタイルですね。ようは使い分けで。『アナログな時間を最大化するためにデジタルを活用する』とよく言っています。
ITツール使って徹底的に効率化しつつ、人にしかできないクリエイティブな仕事や感情的な交流に集中するという考えです。アナログの利点はたくさんありますが、時間や場所の調整などコストが高い。なるべくそこに時間を使って、それ以外の事務手続き的なことなどは徹底的にIT化しています」