体の疲れや怪我を予防。自宅ですぐできる「背筋トレーニング」
日々の過酷なデスクワークは脳内をフル稼働しているけど、肉体は同じ姿勢のままになるため、「日頃から体が重い」「疲れやすい」なんて感じる人も多いのではないでしょうか。今回は体のメンテナンスと疲れや怪我を予防するトレーニングの考え方と、そのやり方をご紹介します。
疲れやすいのは重力に勝てないから
私たちの体は地球上に存在するため、常に重力と相対しています。地面に体が引っ張られるものを筋肉の働きなどを使って逆らっているため、何事もなく二足で歩行します。
体内には約600個もの筋肉が存在していますが、その中でも重力に反する働きに関与しているのは「伸筋(しんきん)」です。これは関節を伸ばす際に使われる筋肉を指し、丸まった体を外らせ、良い姿勢を保つ役割をなします。
母親の胎内(水分の中)にいる際には重力を感じていないため、体の全ての関節が曲がっていますが、産み落とされた後は重力に反するように成長するため、徐々に関節が伸びる方に強まっていくわけです。
椅子に座って十分な重力を感じずに生活していると、関節を曲げる(特に背骨や膝肘など)動作が長くなってしまうため、重力に反するための伸筋が弱まってしまいます。
特に重要なのが「背中」と「お尻」
重力に反して姿勢を保つ心筋は体内にたくさんありますが、その中でも大きな影響力を持っているのが「背中」と「お尻」の筋肉です。
筋肉の面積が大きいのはもちろんのこと、身体を支える軸となる背骨を立てたり、体重を支える骨盤をコントロールしたりする背中やお尻の筋肉は、骨格にもたらす影響力が大きいため、他の伸筋よりも重要とされています。
また、これらの筋肉は胸腰筋膜という筋肉の包み紙でつながっているため、良くも悪くも関係性が高いです。どちらかの筋肉を鍛えていたとしても、もう片方のトレーニングが疎かになると、トレーニング効果が低下するだけでなく、さまざまな身体的問題をもたらす事もあります。