ライフハック本の「正しい」読み方

――ライフハック本の読み方のコツや活かし方はありますか？

勝間：ピンときたけどやらなかったり、やろうとしたけどできなかったりしても全然ありだと思います。そのときできなくても、3年後に突然できたりしますから。私が言っていたことを別の人がまったく違う形で言っていたりすることが結構あって、3人くらいから聞くと「あ、みんなこういうことを言っていたのか」ってわかるんです。

　30歳過ぎから付き合いのある健康オタクの友人がいるんですけど、私はその友人に散々食事内容を注意されては、その度に馬耳東風に聞き流してきたんです。それがあるとき健康意識が芽生えて、20年経ってみたらフェイスブックにあげる食事の写真がそっくりで。「同じ食事になってる！」と驚きました。

　そんなふうに、機が熟せばやりたいときって来ますから。今回の本を書いたのは51歳ですけど、読む人が20歳過ぎだったら30年弱差があるわけですよ。私の30年前なんて、この本にある100個のうち何個できているかっていう悲惨なものですよ(笑)。

＜取材・文／ツマミ具依　撮影／疋田千里＞