ロシア生まれの元モデルが「日本で芸能事務所社長」になるまで
ネガティブな意見をブロックするのは大事
――具体的にどのあたりが日本でビジネスをするうえで大変だったことは?
アンナ:海外から招聘したモデルにも、日本のルールに合わせるようにと伝えています。「5分くらいなら遅れても謝ればいい」と思っている海外のモデルは多いですが、日本だとそれはいい顔されません。ロシアと比べて、日本のビジネスは信頼重視なので、一度仕事して成功したら、次の契約をしてもらえる。今の売上をとりあえず作ろうとするのではなく、これからのことを考えないといけないと思います。
――では、20代のビジネスマンにアドバイスお願いします。
アンナ:自分も会社を作ったときに、周囲からは「絶対失敗する」と言われていました。そういう人は絶対いるので、ネガティブな意見をブロックするのは大事だと思います。
失敗を経験するのは悪い事じゃないと思います。なかにはずっとうまくいく人もいますが、失敗から次のステップが見つかることもあります。若いうちはチャンスがいっぱいあります。ちゃんとでサポートしてくれる人は「失敗するよ」とは絶対言いません。
ダメだと思っても、「こうしたらよくなるんじゃない?」「この可能性は考えた?」といったアドバイスをしてくれます。もし自分に後輩や部下ができたら気をつけてみてください。
<取材・文/シルバー井荻 撮影/林紘輝>