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「おまえにはセンスがない」31歳カメラマンを否定し続けた友人の末路

学び

怒りの感情をガソリンに

 アシスタント業務は体力的にも精神的にもキツく、何度も折れそうになりましたが、その度に小坂さんのことを思い出して励みにしたそうです。

「辞めたいと思うたびに、『結果を出して、小坂の流した噂を覆すまでは辞められない』と自分を奮い立たせていました

 そんな怒りのエネルギーを、さらに溜め込むような出来事がおきます。

「地元の友人が『同級生の女たちと飲んでるからおまえも来い』と誘ってくれたんですが、行ってみたら女子は誰もいませんでした。自分が来ると話したら、『キモイ』『盗撮するような人とは飲みたくない』と言って帰ったそうでした……。あとでわかったことですが、小坂はSNS上でも女子たちにもその手の嘘を吹き込んでいたんです」

 数年後に須田さんは独立、最初は仕事がなくて苦労したそうですが、次第に広告関連の写真の依頼なども受けるようになります。

「自分の仕事のことが友人たちにも知るようになって、次第に濡れ衣は晴れていきました。それと同時に、小坂が流していた噂が嘘だったこともようやく理解されたようでした

衝動的に写真を燃やそうとする人が

倍返し

 その後、須田さんの写真が、企業が主宰するグループ写真展に選ばれた時のこと。

「展示会のスタッフから連絡があったんです。『自分の写真を燃やそうとした人間がいて、警備員に取り押さえられた』って。案の定、犯人は小坂でした」

 小坂さんが犯行に及んだ理由を聞いて驚くことになります。

「小坂は、『僕の写真が盗作』だと主張したんです。ただ、誰の写真を真似したのか聞いても言い淀んでいたとか……。後に衝動的に写真を燃やす行動に出てしまったと自白したそうです」

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