大工さんが「リノベ系TikToker」に。50万回再生された理由を本人に聞く
若年層や女性に見てもらえる
TikTokを始めてすぐに気づいたのは、普段自分が接しない若年層にも訴求できる点だったといいます。
「私が大工として普段接するお客様は、30代以上の方が多いですが、TikTokではもっと若年層の方や、女性にも見てもらえているというのも大きな発見でした」
TikTokでいいねがつきやすく、再生数が伸びやすいのは大規模な家屋のDIY動画よりも、タンスなどの家具をつくる動画だったとか。そして短期間でここまでフォロワーが増えた結果、あることに気づいたそうです。
「よく他の投稿も見るのですが、僕のように職人がTikTokアカウントを持って動画をアップしているケースはほとんどないんです。店舗や企業のアカウントはあれど個人ではあまり見かけません。これはちょっともったいない気がするんですよね。僕は昔から職人気質で、自分がつくったものを見てもらって評価してもらうのが好きなんです」
世界中からいいねがつく
@chipa.tiktok 屋上の窓に曼荼羅の建具を作りました?めちゃめちゃ大変でした?##diy ##ハンドメイド##曼荼羅 ##建具 ##wood##woodworking
♬ Boom Clap – From the Motion Picture Das Schicksal ist ein mieser Verräter – Charli XCX
「普段は目の前のお客さんとしか接しないので、評価してもらう機会には限界がある。一方、TikTokならば、会ったこともない人から『すごい技術ですね!』『その木箱、おしゃれですね!』ってコメントがつく。これはものづくりをしている立場にとってはすごく嬉しいことです。なので職人はTikTokをすれば仕事のモチベーションがもっとあがるかもしれない(笑)」
外国人からのリアクションがあることと、コメントのスピードが速いことも特徴として挙げます。
「反応が軽いというか、速いんですよ。僕が使っているほかのプラットフォームでコメントする人は、知り合いや普段接してるお客さんなど、決まった常連さんばかり。対して、TikTokは『初めて動画を見ました!』とコメントをいただけることが多いんです。
僕はいま埼玉に住んでるけど、世界中からいいねがつく。そうすると、イギリス人と日本人で好きな動画が違うんだとか、いろんな発見があります。曼荼羅の建具をつくった時は、外国人からのコメントといいねがついて、再生数は50万回を超えました」