「“7月病”に要注意」コロナ下のメンタル不調を、人材育成のプロに聞く
コロナは「若手が活躍するチャンス」
今年はそれぞれの経歴に関わらず「誰もがビジネスにおける正解を持っていない」と指摘する桑原さん。一方で、コロナ禍を味わった若手社員にとっては「時代を変える立役者になれるチャンス」があると、エールを送ります。
「ビジネスには『VUCA(※1)』と呼ばれる不安定要素があるといわれますが、コロナ禍で味わった経験は、今後の社会人生活に必ず活きてくるはずです。例えば、職場のリモート化は象徴的でしたが、デジタルネイティブである若手社員は柔軟に対応していた印象もあり、ある程度、世代が離れた先輩や上司は『何やってんだ』と上から物を言いづらくなり始めています。
弊社でもオンライン研修で『昨年の先輩たちのようなことはできておらず不安だが、今回の経験は自分たちしかしていない』『リモートがニューノーマルで定着したら、今の働き方は財産になる』という感想がありましたが、新しい時代を作るのは、いつの世も若い世代です。SNSで培った横の繋がりを活かす『コラボレーション力』を武器に、新たな価値観を生み出してほしいです」
ニューノーマルに向けて、社会は少しずつ動き始めています。コロナ禍により気持ちが落ち込んでしまうような瞬間もたしかにありますが、ときには息抜きをしながら、ほどほどに日々の仕事へ打ち込んでみましょう。
(※1)VUCA=Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧)の頭文字を繋げたビジネス用語
<取材・文/カネコシュウヘイ>