「10万円貸して」SNS上の友人から突然のDM。信じて貸した結果…
性別や年齢、住んでいるところや容姿などに関係なく、同じ趣味や考え方などを共有できるのがSNSのいいところでもあり悪いところでもあります。たとえSNS上で仲良くしていても、素性の知れない同士、どんなトラブルが起きても不思議ではありません。
今回は、そんなSNSで起きた金銭トラブルについてご紹介します。
数年来の趣味友に裏切られた
子供の頃から電車好だった加賀祥太朗さん(仮名・24歳)は、大人になっても変わらず鉄道が好きで、現在は鉄道模型を収集する趣味を持っていました。しかし、周囲に同じ趣味を持つ友人がおらず、加賀さんはSNS上で趣味友達を作ろうと数年前から趣味のアカウントを作っていました。
「二十歳の頃にアカウントを作ってからすぐに数人の趣味友達ができて、その中でもとくに同い年のFくんという男性とは仲が良かったです。実際に会ったことや直接の連絡先を交換しているわけではなかったんですが、それでも数年間途切れることなくやり取りをしていたのである程度信頼している相手でもありました」
Fさんは加賀さんにとってSNS上で初めてできた友達でもあり、数人いる趣味友達の中でも特別な存在だったといいます。そしてそれはこれからも変わらないと加賀さんは思っていました。
「お金貸して!」突然のお願い
ある日加賀さんがいつものようにSNSを見ていると、突然1件のダイレクトメッセージが届きました。開いてみると、送り主はFさんでした。そしてその内容を見て加賀さんは驚きを隠せませんでした。
「DMには『お金を貸して欲しい』という内容が書かれていました。もちろん数年付き合っていて始めてのことでした。Fくんは前々から病気がちだと聞いていたんですが、そのせいで仕事をクビになってしまい、今月の生活費が底をついてしまったと」
本来なら会ったこともない相手にお金を貸すなどということはありえないですが、特別な友人が困っているのを無視することはできなかった加賀さん。1か月後の給料日には必ず返すという言葉を信じ、匿名で送金できるアプリを使って10万円を貸したのです。