「仕事=趣味」の20代会社員が、リモート会議で見つけた生きがい
コロナウイルスの拡大による外出自粛期間中は、様々な行動が制限されましたが、そんな中でも新たな生きがいを見つけた人もいるようです。
マーケティング関連の企業に勤めている中西大貴さん(仮名・29歳)がそれに巡り合ったのは、リモートワークに切り替わっても忙しい日々を送る中でのことでした。
リモート会議中に落書きをしていたら…
「これまでは特定の趣味を持っていませんでした。仕事柄、担当する業界の最新の動向を得る必要がありますし、自分の課題を洗い出して分析する時間なども欠かせないので、なかなか時間が作れなくて……。でも最近そんな生活が一変するようなきっかけがありました」
オンラインでの打ち合わせ中に、「昔好きだったこと」をふと思い出したそうです。
「同じチームのメンバーの報告を聞いていたんですが、聞き流せる内容だったので、落書きを始めたんです。普段はそんなことしないんですが、リモートだと手元が見えないのもあってやっていたら、それが無性に楽しくて……」
中西さんは、高校時代の頃まで、暇があるとノートに漫画を描いて過ごしていたそうです。
漫画家になりたかった過去
「漫画家になりたいと思ったこともあったんですが、その道で食べていけるのはほんの一握りだけだろうと考え、本気になる前に諦めてしまったんです。大学に進学してからは、どうせ身にならないので半ばふて腐れて一切漫画を描かなくなりました」
とっくに忘れていた「絵を描く楽しみ」が蘇ったのは、中西さんにとって予想外でした。
「よく考えれば、今はきちんと食べていける仕事についているわけですし、漫画家になれないからといって、絵を描くことすらやめる理由もないことに気づいたんです」
そう思うようになったのは、同期とのある出来事も関係していたのだとか。
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