言われるがままになってしまう新人たち

「先輩としてひたすら優しく接したあと、三倉さんはプライベートで会う約束を取り付けてきます。おしゃれなダイニングバーに連れて行かれ、『あなたのこういうところが良い』と人間性を褒められます。そしてそのまま良い雰囲気に……」

“クロージング”の段階に至った新人は多幸感に包まれた顔をしているので、見るだけでわかるほどだとか。しかし、三倉さんはただの恋多き女性というわけではないのです。

「その先に待っているのは、高級ブランド品のおねだりです。30万円以上はするハイブランドのバッグなどを、場合によっては複数回にわたって催促されたという声も……」

　完全に三倉さんの虜になっている新人たちは、その要望に応えてしまうのです。

ターゲットを決める基準は？

「例年、梅雨が開ける頃になると、ターゲットにされた新人が金欠に苦しんでいるとの噂を聞くことになります。中には消費者金融を頼るようになる新人もいます」

　三倉さんがターゲットを決める基準はなんなのでしょうか。

「性格的に大人しいタイプを選ぶみたいですが、前提として顔の良し悪も基準になっているようです。いくら財布の紐が緩そうでも、顔がダメだと選ばれないようです」

　毎年、エンジニア職で採用された新人の3割程度、数にして4、5人が選抜されることになるとのこと。そうして選抜された新人たちも、三倉さんが満足するまで貢がされると、スパッと関係を断ち切られてしまうそうです……。