マクドナルド、スタバ、ケンタ…「アプリ」戦争で勝つ外食チェーンは?
アプリは毎月90万~100万人程度が利用
ユーザー評価でいうと「Google Play」、「AppStore」ともにケンタッキーフライドチキンが最高。OSによる評価の差異が意外に大きいのですが、マクドナルドは「Google Play」だと他のアプリよりやや評価が低く、「AppStore」だとやや高いです(3月時点)。
スターバックスはファストフードチェーンと戦略が異なり、クーポン機能は提供していません。誰でもおトクではなくロイヤリティの高いユーザーに対するFSPツールとしてのアプリとみられます。
マクドナルドアプリのうちFSPに近いのは、店舗の清潔さやサービス、商品に関するアンケートに回答するとマックフライポテトやドリンクの無料券をもらえるアプリ「McDonald KODO」(参加は毎月1回まで)です。2015年から運用していて、2018年12月には累計1200万件のお客様の声を集めています。
マクドナルド全店の来店者数は年間のべ14億人といいますから、全体からみると小さな数ですが、毎月90万~100万人程度が利用(図表 7参照)。わざわざ別アプリを入れてでもお店に意見したい(無料券がもらえるとはいえ)、かなりのマクドナルドファンといえるでしょう。
マクドナルド、分散アプリをついに集約
マクドナルドアプリが支持されてきたのは、2010年12月とすでに10年近い提供実績に加え、FSPではなく最小限の機能ながらいつでも誰でもおトクな設定で幅広いユーザーに訴求する戦略の奏功でしょうか。
ネット注文は「マクドナルドモバイルオーダー」、配達は「マックデリバリー」、FSPに近いアンケートシステムは「McDonald KODO(コド)」の別アプリに機能を分散してきました。
関連アプリ/サイトアプリのログをみると、コンテンツの一部がリンクする公式サイト以外の別アプリはあまり使われていないこと、また機能がなくても売上は延びていることから、あまり必要性を感じてこなかったのかもしれません。
マクドナルドアプリ/公式サイトユーザーの併用状況をみると、一部コンテンツのリンク先である公式サイトは49%が併用するものの、モバイルオーダーの併用は10%、マックデリバリーは1%、KODOは7%止まり。