高橋メアリージュン、エリート官僚役に「とにかくセリフが難しかった」
どんなに辛いことも、自分のストーリーに
――今回日本の危機を描いた作品に出演されていますが、高橋さんは、潰瘍性大腸炎や子宮頸がんと闘う本当に大変な20代を過ごされてきました。それによって仕事をセーブしようとか諦めようといった気持ちにはならなかったのでしょうか。
高橋:セーブは多少する必要がありましたけど、お医者さんから「難病なので、一生治りません」と言われても、諦めようと思ったことはないです。不安はありましたよ。でも乗り越えられると思っていました。
――その強さはどこから?
高橋:昔から母に「どんなに辛いことがあっても、それは自分のストーリーになる。それを笑顔で語れるときが来るよ」と言われてきた。それで、大変なことがあっても、自然とポジティブに考えられる性格になりました。仕事を続けることに迷いはなかったです。
またモデルのお仕事に戻るんだろうな
――ステキなお母様ですね。女優を続けるうえで影響を受けた言葉はありますか?
高橋:初めて女優業をやらせていただいたのが、朝ドラの『純と愛』でした。
義理の父親役で武田鉄矢さんが出ていらして、同じシーンがたくさんありました。フィリピン人役だったので「たまたまオーディションに受かったんだな」「このあとはまたモデルのお仕事に戻るんだろうな」と思っていたんです。
その話は誰にもしていませんでしたが、武田さんのクランクアップでみんなでお食事したとき、武田さんに言葉をかけていただいたんです。