部下が作った資料を目の前でゴミ箱に…パワハラ上司を告発した結末
「タイムカードは定時に帰ったことにしておけ!」
マーケティング部には上司を頂点に、立花さんをはじめ部下が5人。冷静に観察していると、同じ部署でも自分以外の人間には対応が違っていたそうで、彼にはなぜそこまで上司に嫌われたのかは今でもよくわからないといいます。
「当時は自覚していないだけで何か問題があるのかもしれないと思いました。それでなんとか状況を変えたいと、コミュニケーションスキルを学ぶための外部セミナーに通ってみたり、大企業で社員研修などを担当していた大学時代の先輩などに相談し、自分なりに関係改善の努力はしてみたのですが効果はありませんでした」
上司からは相変わらず嫌がらせの資料作りを頻繁に命じられていましたが、社内の働き方改革を理由に「残業をするな」「タイムカードは定時に帰ったことにしておけ!」と理不尽な要求までされるようになります。
こうした状態が2~3年と続くうち、立花さんが抱えるストレスも次第に大きくなっていきます。
関係改善を試みるも態度は変わらず
「ある日、珍しく早く帰れる日があり、会社を出たところで営業部時代の上司に声を掛けられ、飲みに誘われたんです。その人は部長級の統括マネージャーに出世していて、『困ったことがあったらいつでも相談に来い』と言ってくれました。ただ、このときはお酒が入っていたので、グチを吐くような形になるのはダメだと、言うのを我慢したんです」
しかし、上司からのパワハラは一向に収まる様子はなく、後日、改めて統括マネージャーに相談。そのときは「よく話してくれたな」と温かい言葉をかけてくれて、2人で人事部に行って上司からパワハラを受けていることを報告。
これで今までのような態度を改めるだろうと期待したのもつかの間、数日後に上司から「お前、俺からパワハラを受けてるって訴えてくれたそうじゃないか」と言われてしまいます。