16連勤、残業代ナシ…高卒33歳男性、飲食店勤務のブラックな現実
ボーナスは14万円…ずさんな労働環境
まさに「ワークライフバランス」とは程遠い状況にある寺島さんの職場。その過酷な労働に見合った対価は支払われているのでしょうか。
「現在店長を経てマネージャーになっていますが、固定給は手取りで20万ほどです。店長手当は5万、そしてマネージャー手当1万円がついて合計で26万円程度でしょうか。もちろん残業代なんて支払われたことはありません」
家庭を持つ寺島さんにとって、その給料で家庭を養うのはなかなかに厳しい状況。ボーナスの支給額には給与明細を見た妻もびっくり。夫婦喧嘩にまで発展してしまいます。
「家賃8万円のアパートに住んでおり、生活費もさらに5万円ほどかかるので、それだけで半分以上は毎月なくなってしまいますね。とても貯蓄ができる状況ではないので妻はボーナスに期待していたみたいなんですが……。昨年12月のボーナスは14万円だったので、妻に激怒されました。『何で早く転職しないの!』って」
ボーナスがあるだけうらやましい?
「ボーナスがあるだけうらやましい」と感じる人もいるかもしれませんが、給料の半分程度しかボーナスが出ないのは驚愕の現実。
ただ、これでも昨年よりは上がっていたため、寺島さんはそれほど不満を感じていなかったそうです。そんな自身に「感覚が麻痺してしまっているんだと思います」と苦笑を漏らします。
「私は給与明細を見たときに『上がってるじゃん!』と少し喜んでしまったのですが、きっと妻の反応が正常なんでしょうね。友達の話を聞いていても、同年代の正社員は私の倍以上の給料をもらっているのだと分かります。ただ、もうこの給料でずっとやってきたので、不平不満を感じなくなってしまった。完全に麻痺してますよね(笑)」
プライベートを侵害するほどの連勤に、労働に見合わない給与体系。ブラックどころか「漆黒」とも言える労働環境ですが、寺島さんはなぜこの会社で働き続けるのでしょうか。