アマゾンに潜む「悪徳業者」の見分け方。商品名、画像はどこが違う?
「配送料無料」の落とし穴
ところで数年来、世界中のiPhoneユーザーを悩ませているのが、通信・充電に使う「Lightningケーブル」のヤワさだ。運が悪いと、正規品でも1か月保たずに接触不良を起こすことがある。
これを「消耗品だ」と割り切って、Amazonで調達している人も多いかと思う。高いものを買ったってどうせすぐに壊れるのだから、Amazonで「Lightningケーブル」と入力して検索し、「配送料無料」と表示されている一番安い商品を注文したくなるのが人情だ。しかし、ここにも落とし穴が。
格安商品を買う際、欲張って数量に「2」以上を選択すると、会計に配送料が加わってしまうことがある。配送料無料なのは商品数が「1」のときだけ、というカラクリだ。実費を越える金額設定になっていることも少なくない。
Amazonマーケットプレイスの商品には、このミスを誘っているとしか思えない値付けの品もある。さらには激安商品の場合、「1個」で注文しても何も送ってこない業者さえ存在している。
Amazonへの申立を行えば返金が行われるものの、業者側の主張はあくまで「郵便事故」。手間と時間の浪費、なおかつ個人情報の悪用を懸念するなら、相場よりも著しく安いバルク品の購入は避けたほうが無難だろう。
どうして古本が1円なのか
Amazonマーケットプレイスの激安商品といえば、古本や中古のゲームソフトが挙がる。プレミアのついたものや人気作品以外となると、「1円」という極端な値付けがされていることも少なくない。
もっとも大正時代の「円本」のように、実際に1円で本が買えるわけではない。これらの商品には必ず配送料がかかるため、実際の費用は300円以上となる。古書を扱うマーケットプレイスは、ここで利益を出しているのだ。また他の商品のように、「まとめ買い」で送料を節約することもできない。
したがって多くの場合、実際の古本屋を訪れて直接買ったほうが安くつく。同時に、多くの図書に「1円」という値札が付いていることに関しては、古書文化を愛する層から非難の声もあがっている。
それでも、Amazonの検索性の高さは大きな魅力だ。発売から10年や20年が経過し、とっくに絶版になった和書を手軽に見つけられるのはAmazonだけである。思い出の本と再会できる喜びはやはり大きい。実在する中古書店のマーケットプレイスであれば、安心して買い物することができるだろう。