会社の研修費20万円が自腹。入社2週間で気づいたブラック研修制度
学生を卒業してから新卒1年目の春は金欠に悩む方も多い時期です。卒業旅行や就職に備えて早めにアルバイトを辞めたことで収入はストップするも、初任給をもらえるのが5月末という場合もあって……と、もう大変。
おまけにスーツやバッグ、ノートPCなど、ビジネス用の出費も多く、懐の寒さが際立ちます。
さらに、そんな新卒に追い討ちをかけるブラック企業の研修制度があるそうです。川谷彰人さん(仮名・23歳)は新卒で入った会社のブラックさに、入社して2週目で気づいてしまったと言います。
ベンチャー企業の思わぬブラック研修
「将来まで末永く通用するスキルを身に着けたいと考え、IT系のコンサル会社に入社しました。僕は商学部出身で、学部ではプログラミングの勉強はほとんどしていませんでしたが、入社した会社ではプログラミング言語の理解が必須で、最初の研修はプログラミングの言語学習がメインでした。また、新卒社員が200人近くいるメガベンチャーだったので、研修はOJTではなく外部研修でした。
そして、入社したベンチャー企業がブラックだったことを知るのは、その研修が始まる直前でした。外部のプログラミングスクールに通って、みっちり言語学習をするとのことだったのですが……そのスクールに通う費用が、まさかの自費で前払いだったんのです」
てっきり、会社で費用を出してくれるものだと思っていたという川谷さん。費用立替の条件も厳しいモノだったと続けます。
新卒に「研修経費20万弱」は厳しすぎ
「建て替え費用の精算も、スクールでのテストに受かった1か月後に経費として振り込まれるというシステムでした。でも、テストに受からないとスクールが卒業できないため、テストに落ちてスクール期間が伸びた場合は自費研修になってしまい、経費としても落ちないということでした。
自費で先払いする研修費は、税込で約18万円。新卒で給料も入ってこないタイミングの出費としては、厳しすぎると感じました。それに、テストに落ちたら研修費用が自費というのは、ほかの企業に就職した同じ大学の友人に話しても、『そんな会社他に聞いたことがないよ』と言われ、驚かれました。
給料が振り込まれるまでの生活費のことも考えると、どうしても研修費を捻出することが難しくて……。結局、両親を頼って研修費を前借りすることになりました」
なかには、入社後にそのシステムを聞いて驚きの行動に出た同期もいたとか。