インターン生が忘年会で粗相。なのに上司の評価はプラスだったワケ
その年の憂さを忘れるための忘年会ですが、忘れるどころか粗相や失態をおかして「二度と出社できない」と頭を抱えてしまう人も少なくないです。しかし、世の中には、大きな失敗をプラスに変えてしまう人もいるとか。
幹事気質で忘年会を毎年のように仕切っているIT企業にお勤めの安田誠さん(仮名・32歳)は、これまで「酒乱」の同僚や後輩の失態を数多く見てきたといいます。
失言、号泣、骨折……忘年会でやらかす人たち
高卒で社会に出て、OA機器や人材派遣、中小企業のメーカーなど様々な業界を渡り歩いてきた安田さんは、転職するたびに、忘年会で失態をおかしてしまう人たちに出会ってきました。
「上司の前で会社の鬱憤をぶちまけて、険悪ムードになるのはまだ序の口。逆に飲みの席で上司に小言を言われて号泣した女性社員や、泥酔して店を出た途端、横の側溝に落ちて病院送りになったベテラン社員もいましたね。結果、骨折してしまい、業務に支障をきたして大目玉を食らっていました」
“やらかした人”のほとんどは、後日、会社で叱責を受けて社内の評価に悪影響があったといいます。ただ、なかには粗相したにもかかわらず、「逆に良い印象を周囲に与えた人もいる」と安田さんは語ります。
二次会のバーでインターン生が出禁に
その最たる例が、今、安田さんが勤めている職場が受け入れていたインターン生です。ある有名大学の4年生だった彼は、すでに翌年4月から安田さんと同じ部署で働くことが決まっており、満を持して忘年会に参加したそうです。
「彼は会社の飲み会自体、初参加でした。ワインをかなり飲んでしまったらしく、一次会の終了時にはかなり酔ってしまっていましたね。その場で帰るよう促せばよかったのですが、本人が二次会にも行く気満々だったので同じ部署の6人でバーに入ったんです」
しばらくは上機嫌で会話したのも束の間、インターン生は突然トイレに駆け込んでしまい出てこなくなってしまいました。そのバーにはトイレがひとつしかなかったため、他の客からクレームが発生。ついにマスターからも「なにやってんの?」と語気を強めに注意されたといいます。
「何度もトイレの扉を叩いて開けさせたのですが、便器のなかに嘔吐していたらしく、床には吐しゃ物が漏れしまっていた。においも強烈でしたね。その光景をマスターに見られた瞬間、全員が強制退店を命じられました。しかも、店のドアをくぐった瞬間に『その子はもう連れて来ないでください』とまで言われて……営業を妨害してしまったので当然と言えば当然なのですが、なんとも後味が悪い忘年会になってしまいました」