2019「ブラック企業大賞」ノミネートを発表。セブンイレブン、三菱電機など9社
株式会社セブン‐イレブン・ジャパン【2015年大賞受賞】
2019年12月、全国のフランチャイズ加盟店から「代行」して支払っていたアルバイト・パートらの残業代の一部が少なくとも1978年から未払いだったと発表。未払い額は、遅延損害金を含めると4億9000万円にのぼるとされる。
また2015年に大賞に選ばれた際、加盟店に対する不当な扱いを理由に挙げていたが、今年も同社の加盟店オーナーが契約内容に関する告発が相次ぎ、9月には公正取引委員会がコンビニ業界の実態調査を行う方針を明らかにしたほか、11月には本部社員が加盟店に無断で商品発注をしていたことも発覚して問題となった。
株式会社電通【2016年 大賞受賞】
今年9月に、2018年の社員の違法残業や、残業時間の上限を定める労使協定の違法な延長などを指摘され、労働基準法と労働安全衛生法に違反したとして、労基署から是正勧告を受けたと報道。
すでに同社は、2015年末の過労自殺事件を受けて、2017年10月に労基法違反の有罪が確定していた。その後、残業規制などが進んでいたという噂だったが、今年も是正勧告を受けてしまったわけだ。
三菱電機株式会社【2018年 大賞受賞】
20代の男性新入社員が今年8月に自死し、教育主任だった30代の男性社員が自殺教唆の疑いで書類送検。自死した現場には、教育主任から「死ね」などと言われたというメモが残されていたと報道された。
また、三菱電機の子会社である、メルコセミコンダクタエンジニアリング株式会社では、2017年末に当時40代だった技術者が自死し、今年10月に労基署から長時間労働による労災であると認定された。
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ほかのノミネート企業に関しての選考理由は「ブラック企業大賞のホームページ」に記載してあるので、ぜひ一読してもらいたい。ブラック企業2019の大賞は、ウェブ投票などを通じて、12月23日に発表される。
<取材・文/吉岡俊>
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