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1日4件の忘年会をハシゴ…保守的な広告営業マンの献身

学び

強烈な二日酔いで恋人の実家へ

ソファで寝る人

 もちろん、こうなることは桑原さんも覚悟のうえ。そのため、数日前から夜更かしせずに8時間睡眠を取り、1件目の忘年会の前や次の会場への移動中にウコンや大量の水を飲んでいたといいます。

「翌日、当時付き合っていた彼女の実家に挨拶に行かなければならず、ひどい二日酔いだけは絶対に避けたかったんです。ただ、最後の4社目の忘年会のお店に着いたときは、もう足もフラフラ。いつも仕事でお世話になっている先方の課長さんが僕を見るなり、『桑原君、大丈夫か!』ですからね。事前に別の会社の忘年会3件の後に伺うことを伝えていたので、お酒を勧められることはありませんでした。

 余計な気を遣わせてしまったので週明けにお詫びの連絡を入れたら、『あそこで飲ませたらブラック取引先になっちゃうだろ』って笑っていましたが、本当に助かりました。まあ、それでも次の日はやっぱり二日酔いで、彼女の実家でご両親にお会いしたときも頭がガンガンしていて死ぬほど辛かったですけどね(笑)」

保守的な業界は忘年会を大事にする

 こんな状態で忘年会に出てもその場で仕事の話などは一切できませんし、あくまで顔を出すだけ。いくら取引先だからとはいえ、そこまでして参加しなくてもいいような気もしますが……。

「確かに、私より若い社員の中には、招待されても社外の忘年会にはほとんど行かない者もいます。けど、大変なのはその通りですが、私が担当しているのは保守的な業界の企業で、忘年会などのイベントを大事にしているところが多いので。それでも昔に比べると参加する機会も少なくなったし、だいぶラクにはなりましたけどね」

 仕事や立場によっては彼のように多くの忘年会に出席しなければならない人もいるでしょう。今後の付き合い上、欠席するのが難しいのであれば、ひどい二日酔いなどにならないように体調管理には十分気をつけてほしいものです。

特集・忘年会にまつわるエトセトラ

<TEXT/トシタカマサ イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>

ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中

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