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転職・昇進で問われる「キミの強みは?」に答える方法

学び

ブランド・エクイティー・ピラミッドを考える

 自分の強みを知るためのフレームワークはいろいろあるのですが、今回紹介したいのは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)を経営難からV字回復させたことで知られるマーケター・森岡毅さんが考案された「ブランド・エクイティー・ピラミッド」です。

WHO:誰に買ってもらうか?
(Strategic Target – 広いターゲット/Core Target – より集中して資本投下するターゲットに分けて考える)

WHAT:何を買ってもらうのか?
(便益 – 購入における本質的な理由/Reason to Believe – 便益を信じてもらうための実績を考える)

HOW:どうやって買ってもらうのか?
(WHOで定義したターゲットに、WHATで定義した便益を届けるための具体的な方法を考える)

※森岡さんの著書『苦しかったときの話をしようか』に詳細な説明が載っているので、興味がある人はぜひ買ってみてください。

伝説のマーケターが考えた「自分の強み」とは?

考える男性

 森岡さんの場合は、20代のころの自分ブランドを下記のように構築したと語られています(森岡さんは神戸大学を卒業後、新卒でP&Gに入社)。

WHO:Strategic TargetはP&Gの同僚たち、Core Targetは上司および上司の上司

WHAT:便益 = 困難なビジネスでも伸ばせること、Reason to Buy = 抜群の戦略思考力とリーダーシップ、一貫した業績

HOW:P&G最強のビジネスビルダー
(①数学のマスタリーに基づく独自の戦略ノウハウ ②科学的アプローチで成功率が高いマーケティング力 ③部門横断で発揮される高いリーダーシップによる組織マネジメント力)

 今までぼんやりと「自分の強みは何だろう?」「差別化ポイントは何だろう?」と考えたことがあっても、ブランド・エクイティ・ピラミッドのように複数の観点から詳細に検討したことはあまりないのではないでしょうか。

 ぜひこれを機会に、自分の場合についても考えてみてくださいね。

連載・現役コンサルタントのシンプル仕事術

<TEXT/Shin>

某外資系コンサルティングファームで戦略コンサルタントとして勤務したのち、現在は某外資系企業で業務改善や戦略策定等の業務に従事。ビジネス書作家。ブログ「Outward Matrix」、オンラインコミュニティ「Players」を運営。無料メールマガジンも好評配信中

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