3度の家庭崩壊を身近で経験…結婚への興味を失った27歳OLの生き方
デキ婚した弟は2週間でスピード離婚
愛情のもとで苦楽を共にするようなテレビドラマ的な家族像は全て綺麗ごと。金田さんは「人間はその時々の欲望にのみ従って生きていくものだ」と、2度の家庭崩壊で悟ります。数年前、高校卒業後に歌舞伎町のホストクラブで働いていた弟から「客との間に子供ができた。結婚しようと思うんだけど」という連絡がありました。
「ホストクラブの常連ということは、高確率で相手も水商売のはず。弟の話ぶりからしても、もともと彼氏・彼女という関係があったわけでもなさそうでした。2人とも年齢が若すぎるのもあって、私は諦めるように説得したんですけど、その先は本人たちが決めることなので……。案の定、出産後、2週間でのスピード離婚でした」
離婚の原因は、一児の親としてお互い水商売から足を洗うことを約束したものの、妻が子供を産んですぐに市内の風俗店に復帰していることが判明したから。
「弟は地に足の着いた生活を目指し、コツコツ働いていましたが、義妹が『行かないで!』と毎朝のように出勤を邪魔するせいで、遅刻・無断欠勤が重なり、すぐにクビになっては新しい職場を転々とする生活を送っていたみたいです」
結婚にメリットを感じない
加えて風俗店で稼いだお金は、弟が在籍していたホストクラブの別のホストに貢いでいたという笑えないオチが……。
「“離婚”ってよくある話だと思うんですけど、さすがに自分や親戚の家庭、さらに弟までも……となると、やっぱり結婚なんてロクなもんじゃないと思ってしまうのが本音です。そもそも同棲なんて今の時代、別に結婚しなくても可能なこと。前時代的な『男女が共に生活を送るのであれば…』という価値観はちょっともう古いんじゃないでしょうか」
そんな金田さんは現在、恋人さえも作る気がないのだそう。子供を産み育てることに憧れがないのであれば、家庭の基盤としての結婚を選択する意味がなく、「特別な関係を誰かと築くことに対してもメリットを感じない」と言います。
「好きとか、大事にしたいという気持ちを他者に持つことはもちろんあります。でも、そこに見返りを求めるからみんな失敗するんだと思う。大事にしたいだけ、思う存分相手を大事にすればいい。付き合うとか、契約じみたもので相手を縛る必要なんてないんです」