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段ボール箱で肺炎、激務で認知症?病気になる職場の特徴

暮らし

睡眠は量より質ではなかった

 たとえ働き盛りでも、激務で寝るヒマがないなんて状態が続くのは危険。後で後悔することに……。

「かつては睡眠は量より質が大事と言われたこともありましたが、最近の研究で『ある程度の時間がなければ、脳を休ませることができない』ということがわかってきました。そして睡眠時間が6時間未満だと、アルツハイマー型認知症の原因となるβアミロイドなどの老廃物が脳から排出されずに蓄積してしまいます。厚労省が出している、健康づくりのための睡眠指針では『6時間以上8時間以内』が理想とされています」(内野氏、以下同)

 かといって、ストレスもほとんどなく、頭も使わなくて済む仕事なら安心というわけでもないのだとか。

「雇用保障された公務員のように一般企業よりストレスのない職場、あるいは単純作業の繰り返しの仕事は、刺激が少なすぎて、脳が十分に働いてくれなくなります。結果、これも認知症のリスクがアップしてしまいます」

 職場の環境整備はもちろんのこと、健康には、あくまで“現役”でい続けることが大切なのだ。

医師100人が判定する呼吸・脳の病気リスクランキング

1位 70点 段ボール箱を床に置いている
2位 63点 責任の重い仕事をしている
3位 55点 激務で睡眠時間が6時間以下
4位 47点 大きなプロジェクトを抱えている
5位 40点 セミリタイアで定年を待つのみ

 責任が重い仕事を長期にわたって抱えるのも、そこから瞬間的に解放されるのも負担が大きい。自分の働き方を見直して脱却を図りたい

内野勝行

内野勝行氏

【内野勝行】
脳神経内科医。金町脳神経内科・耳鼻咽喉科理事長。監修に『運転免許認知機能検査まるわかり本 75歳からの免許更新に備えよう』(メディアパル)

― 特集・病気になる職場 ―

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