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1日3時間の作業で脳出血に。命にかかわる職場のリスクと対策

学び

 我々が人生の多くの時間を費やすのが“職場”。昨今、働き方改革が叫ばれているが、職場によってはいまだ劣悪な環境で心身がボロボロになってしまうことも。

入院

※写真はイメージです

 それどころか医師に話を聞くと、意外なところにも命にかかわるリスクがあることが判明した。

脳出血は冷凍倉庫での勤務が原因?

 特に屋内と屋外の寒暖の差が大きい季節にリスクが高まる脳出血。食品関連会社で働く堤祐一さん(仮名・47歳)は、39歳のときに内勤部署から倉庫業務に異動。そこにはマイナス25℃の冷凍倉庫もあり、当番制で担当していたという。

「専用の防寒具を着込んではいましたが、冷凍倉庫内での作業時間は一日トータルで3時間。ここで働き始めてから慢性的な頭痛のほか、全身のだるさに襲われるようになったんです」

 異動から2年たったある日の朝、いつもより激しい頭痛に襲われ、病院に行くと脳出血と診断され即入院。10日間で退院できたが、そこから20日間の自宅療養。職場復帰までにはさらに1か月かかったとか。

病気になる職場

動後に脳出血を発症。復帰後は内勤部署に

「これでも早期に復帰できたほうですが、冷凍倉庫内の作業が影響した可能性を担当医が指摘し、別部署に異動になりました」

寒い場所での作業は苦ではなかった

 当初、寒い場所での作業は、苦には思っていなかったとか。

「雪国出身で寒いのは慣れていましたし、そういう意味では慢心があったかもしれません。若い頃に冷凍倉庫担当だったという定年近い社員の話によると、その人が在籍していた期間にも脳出血で入院する人が何人かいたそうです。

 さらに私は、お酒を飲むのも大好きで、もともと健康診断で注意されるくらい血圧が高かったため、ほかの同僚より冷凍倉庫業務での作業にリスクがあったんだと思います」

病気になる職場

脳出血を起こした際に働いていた冷凍倉庫内。寒さには慣れているが、外に出ると温度差から立ちくらみがすることはあったとか

 入院を機に、食生活にも気を使うようになったそうだ。

「今は支社勤務で社食がないのでカミさんに弁当を作ってもらっています。減塩メニューです」

 食生活の乱れが、ふとしたきっかけで病気の発症につながることもある。健康への意識を実行に移すことが大切なのだ。

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