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Kカップ・イラン美女が日本でコスプレする理由。業界への苦言も…

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「無知って恐い」勘違いして水着で登校

コスプレ

コスプレ衣装の痛子さん
© TWIN PLANET ENTERTAINMENT Co

――日本に来てから高校に入学されたそうですが、制服の学校でしたか?

痛子:そうです。私は卒業生の制服を貸してもらってました。初めて学校に行ったとき「レイヤー(コスプレイヤー)がたくさんいる!」ってすごく興奮したのを覚えてます。『花より男子』とかが好きだったから、廊下とか屋上でキスするカップルを見て「すごーい!」って。そんなこと続けてたら、「覗きはよくない」って怒られましたけど(笑)。

――その後、大学に進学。グラビアアイドルが室外でインタビューしているテレビ番組を見て、「日本は水着で外出できる」と勘違いし、水着で登校したこともあるそうですね。

痛子:真夏だったんですけど、夜に「としまえん」に行く予定があったんです。だから、暑いし着替えるのが面倒だなって(苦笑)。それにキャミソールと短パンの人も多かったから、大して変わんないって感覚でした。普段から変な目で見られることはあったんですけど、水着だとそれを超えて「この人、なに考えてるの?」みたいな(笑)。ちょっと距離を感じましたね。

 普通に警備員に呼び止められて、「日本、これダメなの?」って聞いたら「ダメっていうか……ダメだね」って言われて、そこでハッとしたんです。その日は「とりあえずこれ貸すから、帰りなさい」って服をお借りしてなんとかなりました。同級生からも「無知って恐いね」って言われたし、今となっては恥ずかしい思い出ですね。

ナルシストに初恋も「三次元だとキツイ」

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――大学では、大きな胸を目当てに寄って来る男性も多かったのでは?

痛子:いましたね。ただ、イランでは父親から「ファミリー以外は敵だ」ぐらいの洗脳を受けてたので、男性に対する免疫もなかったし、女性の胸を見ていやらしいと思う感覚がよく分かってなくて。本当に“別の生き物”って感じでしたね。

 でも、やっぱり知り合ってからしばらく経つと仲よくなるじゃないですか。それで、友だちから「いまのはセクハラだから怒ったほうがいいよ」って言われたり、初恋してから調べるようになったりして理解していきましたね。

――初恋をしたのは大学時代ですか?

痛子:はい、ひと目ぼれですね。同じ科目を受けてたので、好きになった彼をストーカーして(苦笑)。私、すごいシャイだから、声をかけたのは好きになって1年後でした。その彼はナルシストで、降って来た桜の花びらを掴んで「桜は美しいけど、命ははかないんだな」とか言うようなタイプ。当時の私は二次元モードだったから、むしろキュンキュンしてましたけど、付き合ってからそういうセリフは三次元でやられるとキツイって気付いて。結局、半年くらいで別れちゃいましたね。

――大学に7年通って中退されたそうですが、その理由は?

痛子:6年くらい付き合った婚約者の影響ですね。「どうせオレがもらってやるんだから、学歴いらなくない?」って言うような人で、当時は私も大好きだったから「そうだよね」って受け入れちゃったんですよ。実際に大学を辞めるってなったときは両親に蹴られましたね(苦笑)。

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