プレゼン本番でも緊張しない秘策。吉本興業の演技コーチに聞く
本番直前になったら「その場ダッシュ」
「緊張撃退メソッド」はジブリッシュダンスほか、当日の朝に自宅で行なう方法がメインです。
緊張しやすい自分を事前に壊しておけば、本番前に緊張することは少なくなります。でも、根深い緊張体質の方は、本番直前にいつもの緊張がよみがえってしまうかも。そんなとき頼りになるのが、「その場ダッシュ」です。
本番の直前に、人気のないスペースを見つけて、その場で思い切りモモ上げダッシュを20秒してください。体に意識をもっていくことによって、心が緊張に向かわないようにするのが狙いです。
緊張しているとき、人は楽しくない
なぜこれらの方法で緊張がとれるのか、伊藤さんは次のように説明しています。
「緊張しているとき、人は楽しくなく、自分の殻に閉じこもり、心が萎縮してテンションが低い状態です。ジブリッシュダンスは、これらの状態を、動きと発声によって強制的に変えていきます。楽しくないを『楽しい』に変え、普段は絶対しない言動によって殻を壊し、心を解放してテンションを上げていきます。フリだけすればいいんです」
でも、それって「カラ元気」というやつでは…?
「心というものは、直接は操作できないけれど、言動によって誘導することはできます。落ち込んでいるとき、鼻歌まじりに上を見上げてみたら、それだけで気分がラクになりませんか? それと同じことです。特にジブリッシュダンスは、真面目な人ほど効果が出ます。いつも理性的に物事を考えてしまう人は、めちゃくちゃ言葉を体験すると、『なんか大丈夫!』と思えて、緊張感が薄らいでいくのです」
一方、直前に行なう「その場ダッシュ」は、肉体に意識をもっていくことで、心に緊張が近づかないようにするためのメソッド。実際、格闘技ゲームのチャンピオンは「その場ダッシュ」を実践しているそう。体がほどよく疲れて、よけいな力みがとれ、リラックスして本番にのぞめるといいます。
『人前で変に緊張しなくなるすごい方法』では、この他にもさまざまな「緊張のとり方」を紹介しています。俳優たちが本番前に行なっている方法をあなたも身につければ、いつもより安心して、プレゼンやスピーチ、面接などに向き合えるはずです。
<TEXT/bizSPA!取材班>