職場でのサンダル履きに禁止令が…反抗した若手社員のみごとな逆転技
最近、オフィスでサンダルやスリッパを履くことを禁止する企業が増えています。確かに、来社した社外の方にはあまり見せたくない姿なのでしょうけど、「足元がラクでリラックスして仕事ができる」と主張する人も少なくありません。
「ウチの会社は禁止されているわけじゃなかったので、ほとんど社員がサンダス履きでデスクワークをしていました。私もオフィスの自分のデスクの下にクロックスのサンダルを置いていて、出社したらすぐに履き替えていました」
オフィスでのサンダル履きが突然禁止に
そう話すのは、大手精密機器メーカーのグループ企業で働く中島太一さん(仮名・32歳)。しかし、上司のなかには社員がサンダル姿で仕事をすることを快く思わなかった人もいたといいます。
「その方は出向で私のいる支社に赴任してきたS部長(50代)でした。親会社ではやり手の営業マンだったらしく、ほかの出向の方のように遠慮する様子は一切なかったですね。
しかも、ずっと営業畑だったせいか身だしなみには厳しく、ウチは服装に関して割とカジュルアルな格好でも認められているのに『ちょっと派手じゃないか?』と小言を口にする人でした」
そんなS部長が一番許せなかったのが社員のサンダル履き。ある日、支社の全スタッフを集めたミーティングで「来週からサンダルやスリッパの使用は禁止するので履かないように」と口頭で通達してきたそうです。
「てっきり会社の決定事項だと思っていたので、心の中では私も同僚たちも大ブーイングでしたが従うしかないと諦めていました」
若い女子社員が突如、反旗を翻す
翌週からは中島さんたちスタッフはサンダル履きをやめましたが、ある若い女子社員が反旗を翻します。オフィスでサンダル姿は彼女しかいなかったので目立ち、これに気づいたS部長は「なぜルールを守らないんだ!」と叱責します。
ところが、彼女はまったく臆することなく次のように反論します。
「本社勤務の人に聞いたら『サンダル禁止なんて話、何も聞いてないけど』と驚いた様子で言ってました。どうして本社はOKで、ここの支社はダメなのでしょうか?」
S部長も自分の独断で禁止したとは言えず、「本社には本社、支社には支社のルールがある」と説明しますが、もちろん彼女は納得しません。それどころか「これは会社が正式に認めたことなのですか?」と尋ねたといいます。