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「やりたい仕事ができない」新入社員の悩みを解決するには?

学び

まずは自分の「欲望」を知ることから始まる

 車の運転では、目的地を設定すれば、カーナビが作動します。同様に、目的が明確になれば、私たちの身体は自ずと動き出します。また、目的が明確になれば、そこに至るプロセスが無数にあると気づくことができ、さらに達成したときに味わえる感情までイメージできれば、より一層エネルギーが湧いてきます。

 とはいっても、起点となる目的が分からなければ、行動には移せません。そこで、目的を見つけ出すための最初のステップとなるのが、自分の「欲望」を知ることです。

 欲望と言うと、悪いイメージを持つ人もいると思いますが、ここで言う欲望とは、自分の奥底にある純粋な気持ち、心を揺さぶるようなワクワク感のきっかけになるものです。

 人は誰でも、自分の本当の欲求に素直になれると、お腹の底からワクワクとした気持ちが湧き出してきます。そして、今まで頭だけで考えて無理矢理行動していたのが、嘘だったかのように、楽しみながら行動できるようになります。

1分間で実践できる「行動イノベーション」

握手

 私はこの変化を「行動イノベーション」と名付けました。このアドラー心理学で提唱される考え方を1分間で誰でも実行できるようにメソッド化したのが「1分間行動イノベーション」です。

「1分間行動イノベーション」は、50秒と10秒の2つのパートに分かれています。それは、「50秒セルフトーク」と「10秒アクション」の2つです。「50秒セルフトーク」ですることは、自分が抱えている悩みや課題について「本当はどうしたい?」とだけ、自分に問いかけるのです。そして、残りの10秒で実際に解決に向けて行動に着手します。

 50秒セルフトークでは、過去のこと・今のことをまず置いておいて、これからどうしたいのかを問いかけ、イメージしてみるのです。たった50秒ですが、「50秒セルフトーク」を実践し続けると、あなたが本当にやりたいことを見つけたり、解決策のヒントを得ることができます。ですが、本当にやりたいことや解決策を見つけたとしても、残念ながらそのままでは現実は何も変わりません。結果を変えるのは行動だからです。どれほど小さくとも一歩踏み出せば、計画は着実に進みます。だから10秒アクションを行います。

 社会人になると、目の前の仕事に追われる事が増え、「あれをやらなければ」と頭では分かっていても行動が伴わないこともあります。ところが、感情が動けば人は、あっさり行動に移せます。「感動」という言葉はあっても「知動」という言葉がないように、そもそも人間は、理論や理屈ではなく、感情で動くものなのです。

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