22歳学生が見たオンラインサロンの裏。経歴詐称疑惑、30万円合宿…
「脱社畜サロン」に3000円の価値はない!?
実際、記者もあるルートを通じて、オンラインサロン内部を確認したが、たしかにオリジナルコンテンツには乏しい印象だった。
「イケハヤさん、はあちゅうさん、正田さん以外にも一部メンバーがコラムを投稿していて、彼らは準オーナー的な立場のライターやブロガー、あるいは経営者です。ただ、このサロンではないと得られない情報なのかと言われると、そうでもない。自分のブログに誘導して、アクセスを稼ぎたいのかなとも思いました」
もちろん、いしかわさんにとって役に立つ情報を得ることもあったという。しかし、それはごくまれだった。
「たまに、けんすうさん(古川健介、株式会社nanapi元社長)がメンバーからの質問に答えることもあって、それはタメになりました。ただ、本人いわく、投稿していたのは『脱社畜サロンに3000円の価値ない』と判断したからで、あくまで善意でやっていたそうです」
「今度、サロンの合宿イベントも開かれるのですが、参加費が30万円、サロンメンバーでも20万円かかります。内容もFacebookとTwitterアカウントの作り方だけで3時間って……。YouTuberになるためのイケハヤさんの教材は2万9800円もします」
これを高いと思うか安いと思うかは、人それぞれだろうが。
「2時間飲んだほうが知り合いは増えた」
では、いしかわさんはそんなオンラインサロンになぜ入会しようと決意したのか。
「来春から600人規模の企業に就職予定なのですが、いずれは自分の会社を持ってみたいと考えていました。そのために自分と似たような起業家志望の人たちと出会い、役立つ知識を交換できればと思っていました。ただ、実際、サロンにいた3か月間で出会えたのは数名だけでした。
フリーのカメラマンの方が主催していた『SNSのトプ画無料撮影会』に参加した時です。返礼として彼の販売するストックフォトショの撮影に協力した時、数名とお話しする機会がありました」
また「オフ会もたまにあった」と語る。
「ただ、社畜は平日の夜は仕事で飲めないし、休日は休みたいのではないでしょうか(笑)。だから、準オーナーのブロガーや経営者が内輪で飲む感じになっていたような気がします。サロンにいた3か月よりも、脱会後に誘ってもらったイベントバー『エデン』で2時間飲んだほうが知り合いは増えました(笑)」