目まぐるしく変化する現代のビジネス環境で、企業は常に高いパフォーマンスが求められています。その中で、企業の成長を支える重要な要素のひとつが、正確かつ迅速な経営判断ですが、多くの企業が予実管理（予算と実績の管理）に課題を抱えているといいます。

人事業務支援のタレントマネジメントシステムを提供する「カオナビ」は、このような課題を解決し、企業の成長を加速させるサービス「ヨジツティクス」を2024年4月にリリースしました。本記事では、ヨジツティクスの特徴や導入背景について紹介します。

ミドルマネージャーが抱える予実管理の課題

カオナビがヨジツティクスのリリースに至った背景には、企業の数値管理の高度化が求められる環境があります。特にミドルマネージャー層は、予算の策定から進捗管理、分析業務まで多岐にわたる役割を担っています。一方、約8割のミドルマネージャーがこれらの業務に課題を感じており、業務時間の多くを単純作業に費やしている現状が調査で明らかになりました。

・表計算ソフトでの管理による作業効率の低下
複数のシートを連携させたり、複雑な計算式を入力したりするなど、Excelなど表計算ソフトでの予実管理は、手間がかかり、ミスも起こりやすい。

・データの集計や分析に時間がかかる
各システムから収集したデータを一元化し、分析する作業は、多くの時間と労力を必要とする。

・経営層への報告が煩雑
部門ごとの実績をまとめ、経営層に報告する作業は、時間と労力を要するだけでなく、誤った情報伝達のリスクも伴う。

ヨジツティクスは、このような課題に応え、ミドルマネージャー層が本来注力すべきマネジメント業務に専念できる環境を提供するシステムです。導入企業では、現場のデータ収集や入力業務が効率化され、分析にかけられる時間が増加。経営層とのコミュニケーションもリアルタイム化され、意思決定の質が向上したという声が上がっているそうです。

予実管理の課題解決に挑むヨジツティクスの特徴

現場での予算と実績の管理を精緻化し、企業全体の数値意識を高めることを目指すヨジツティクス。このサービスの鍵となるのが、次の3つの要素です。

直感的なUI/UX設計

複雑な操作は不要。直感的なインターフェースで、データ入力から分析までをワンプラットフォームで完結できる設計を採用。誰でも簡単に予算策定、実績入力、分析を行うことができます。

細かな権限設定

経営層から個々の営業担当者まで、役職に応じた詳細なアクセス権限が設定可能。これにより、現場の従業員も自分の数値を直接管理できるため、全体的な数値意識の向上を促進します。

システム連携の柔軟性

他の業務システムやツールとの連携もスムーズ。経費、生産管理、人事データなど、分散しがちな情報を一元管理し、必要なデータを簡単に取り込むことが可能です。

データに基づく意思決定で競争力強化

カオナビ・ヨジツティクス事業室の菅原拓弥室長は、「ユーザー数に上限を作っておらず、現場の営業担当者からマネージャー、経営企画まで同じシステムを使うことで、営業の一人ひとりも数字に対する意識を上げることができる。一方で、ミドルマネージャーがチャレンジできる環境を整備することで中間管理職の強化につながる」と述べています。

実際にヨジツティクスを導入した企業では、生産性向上、コスト削減、意思決定のスピードアップなど、さまざまな効果が報告されているといいます。特に、製造業や小売業など、数値管理が重要な業界での導入事例が多いそうです。

今後は、さらなる機能拡張として、人件費の詳細な管理や組織の要員計画、KPIの可視化などが予定されています。

現場から経営層までの一体感を生む仕組みを提供するヨジツティクスによって、データに基づく意思決定が可能となれば、競争の激しい現代のビジネス環境で優位性を確立することができそうです。

ヨジツティクス