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給与未払いで退職…4コマ漫画で人生が変わった作家の「絶望の無職時代」

暮らし

 全世代向けの“のほほんとする誰も傷付けない”作品が軒を連ねるTwitter漫画の中で、ひときわ異彩を放つ作品がある。作者は、青森県在住の漫画家である松本ゆうすさん@youth_matsu)。エッジの利いたスマートなギャグを描く一方で、腐女子や男性同性愛者から共感を得る4コマが評判となり、今や4万人以上のフォロワーから熱い支持を受けている。

松本ゆうすさん

松本ゆうすさん

 そんな松本さんは、なぜ、SNS業界では異質とも言えるこのような作品を描くようになったのか。その経緯と共に、腐女子や男性同性愛者の生態をとらえる作品を描く上での創作秘話についても話を聞いた

 前編となるこの記事では、ブラック企業での苦々しい経験から、漫画を描こうと決意したお話までを紹介する。また、これまでにTwitterで話題となった作品も紹介するので、最後までぜひ目を通していただきたい。

まわりには「無職が多かった」

──最初に、漫画を描く前のお話を伺ってもよろしいですか?

松本ゆうす(以下、松本):どこから話せばいいんでしょうか。最初からお話をすると……無職ですね(笑)。

──無職だったんですか?それは、学校を卒業されてからということですか?

松本:人によっても違うと思いますが、自分のまわりではと無職が多くて。学校を出てからは、1~2年ぐらいは何も仕事をしたりしなかったりですね。友達もそうだったし。

お互いでお互いを腐らせていた

寝坊 睡眠

画像はイメージです(以下同じ)

──特に、就職活動などはされずに?

松本:というよりも、青森ってそれほど仕事がないんですよね。公務員は別にして、あとは、介護職とか特殊な免許が必要なトラック運転手。美容師さんなどもあったんですが、そういうお仕事はあまり得意なものではないので。

──とはいえ、人目もそうですし、学校を卒業したら自立しなければいけないという……。

松本:向上心とか自立心というものがあまりないんですね(笑)。時間を持て余すと、友人と遊んだりしてっていう生活だったので。言わば、お互いでお互いを腐らせていた感じですか。危機感というものも抱いていなかったと。

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