憧れて上京したのに…若手会社員が都会に絶望したワケ「初日に地元に帰ろうかと思った」
地方で生まれ育った人間にとって東京や大阪などの都会は憧れの場所。いつかは住んでみたいと思う方も多く、毎年春には進学や就職で大勢の人が上京します。
ただし、都会といってもどこまでその範囲に含まれるのか定義は曖昧。実際に住んでみたものの、「思っていたのと違う……」と理想と現実とのギャップに戸惑うことも珍しくないようです。
都内のはずなのに家の周囲には畑が
今から8年前、地元の大学卒業後に就職で念願の東京に上京した福祉サービス会社に勤務する小倉達也さん(仮名・30歳)。
それまで住んでいた実家は見渡す限り田んぼと畑という東北の農村だったため、初めての東京暮らしにさぞテンションが上がったと思いきや、最初に住んでいたのは、職場のある国分寺市。
自宅アパートは最寄り駅からは自転車で10数分と少し離れており、周辺は戸建て住宅に交じって、畑も点在しており、イメージしていた大都会東京とは完全に別世界だったといいます。
上京初日にして地元に帰ろうかと
「ウチの田舎よりは全然開けているし、コンビニも徒歩圏内にあったけど、微妙に郊外って感じじゃないですか。でも、もっと都心寄りの場所に住みたくても家賃は高くなるし、月1万5000円の住宅手当が付いても自分の給料だけだと借りるのが厳しくて……。今も同じ会社で働いていますが、本当は上京初日にして地元に帰ろうかと思っていました(苦笑)」
それでも新宿や渋谷には1時間以内でのアクセスが可能。その点だけは大いに気にいったそうで、仕事の休みのときは毎週のように都心に通っていました。