ワクチン接種遅れの元凶「日本医師会」の正体。中川会長にSNSで批判も
中川俊男会長が記者会見を開けば、菅義偉首相よりも多くの国民が耳を傾ける。コロナ禍の最前線で闘う医師の代表なのだから当然と思いきや、どうやら政府の邪魔をしてきたのは医師会との声も。
圧力団体・日本医師会にかき乱されるコロナ対策
日本全国の医師32万人のうち、半数以上の17万人が所属する日本医師会――。時に「日本最大の圧力団体」とも称される“白い巨塔”の信頼が、ここにきて大きく失墜している。
6月20日に期限を迎える緊急事態宣言解除について、中川会長が「慎重な判断」を政府に求めた際も、SNS上には「寿司デートのオマエが言うな!」「すべての元凶は医師会にある」などと批判の声が殺到。
そもそもコロナ禍での政府の対応が後手後手に回ったのは医師会の責任とする声も根強く、国民の不信感は当分収まりそうにない気配だ。元厚生労働省医系技官の木村盛世氏が話す。
「これまでも中川会長は医療逼迫を訴え、『自粛しろ』を繰り返すだけで、まるでコロナが収束しないのは、すべて国民のせいと言わんばかり。なのに自身が経営する『新さっぽろ脳神経外科病院』ではコロナ患者を受け入れていないし、医師会所属の開業医たちもコロナ患者をほとんど診ていません」
実際は開業医の利益を守る「圧力団体」
日本医師会は、表向きは学術団体と称しても、実際には「開業医の利益を守るための圧力団体」とも言われている。まん延防止等重点措置中に中川会長が呼びかけた政治資金パーティも、医師会お抱えの自民党・自見英子参院議員のためだ。国民の命が危機に晒されているなかでも、開業医の利益を優先する姿勢は鮮明だった。
前出の木村氏が続ける。
「コロナ禍のさなか、2020年6月に日本医師会の会長選挙がありました。前会長の横倉義武さんは、発熱があっても、持病があっても受診しやすいように、オンライン診療を進めようとしたのですが……これは多くの開業医にとってはいわば“墓場”となるような政策。腕のいい医者のところに患者が集まり、食べていけないクリニックが出てくるかもしれない。だから横倉さんは反対派の中川さんに選挙で敗れてしまいました」