楽天モバイルの「au回線」が終了。地下鉄や地下街での繋がりやすさを調べてみた
2020年4月から携帯電話事業に参入した楽天。しかし、このところドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクの携帯大手3社がデータ月20Gの格安プランを発売するなど、寝耳に水の出来事が続いている。
そんな楽天モバイルでは、自社回線につながらない場合にau回線を利用する「ローミング」が行われている。他社回線を借りることで、つながりにくさをカバーするしくみだ。
ただしこれは、あくまでも一時的な措置。ローミングの提供元であるKDDIによると、都道府県単位での楽天エリアの人口カバー率70%を超えた時点で、終了・継続を検討するとのこと。そして東京では、2021年3月末でauローミングが原則終了となった。
2020年秋に都内での楽天モバイルのつながりやすさをチェックしたときは、地下鉄車内や高層階の窓から離れた場所では楽天回線を使うことができなかった。ローミングが終了した今、これらの場所ではどうなるのだろうか? 改めて調べてみた。(※あくまで調査した4月5日時点の状況です)
地下鉄ではau回線につながる区間も
まずは地下鉄銀座線の上野〜渋谷間に乗車。昨秋、同区間で検証したときは、駅ホームでは楽天回線につながるものの、車内では停車中も含めてずっとau回線に接続されていた。
今回も、上野駅のホームでは問題なく楽天回線に接続。
前回は電車が走り出してすぐにau回線に接続されていることを示す「パートナー回線」の表示に切り替わったが、今回は上野駅を出ても接続先は楽天回線のまま。
しかし喜んだのもつかの間。三越前駅の手前あたりからパートナー回線の表示に。その後、銀座で再度楽天回線に切り替わり、その先は両回線を行き来しながら渋谷へ到着した。
車内では一度も楽天回線につながることがなかった前回に比べ、状況は少し改善されている様子。また、地下鉄については、ローミングが引き続き提供されているようなので、とりあえず「完全につながらない」という心配はなさそうだ。
「深すぎる」ことでおなじみの大江戸線では?
さらに、大江戸線の青山一丁目〜新宿間も乗車してみた。こちらはホームの場所が地下5階と深いためか、青山一丁目駅ホームの時点でパートナー回線に。
新宿までの車内でもパートナー回線につながる状態が続き、新宿駅ホームに降りても相変わらずだった。
ちなみに、大江戸線新宿駅のホームは地下7階にある。地上からの深さは36.6メートルで、これは都内の地下鉄駅で5番目の深さだという。そう考えると仕方ない気もするが、ビジネス街・新宿だからこそ、できればつながってほしい。
一体どのあたりまで地上に近づけば楽天回線につながるのだろうか? 接続先を確認しながらエスカレーターを昇った。
地下4階の都営新宿線・京王新線の乗り換え口があるフロアでも、接続先はパートナー回線のまま。
長いエスカレーターに乗り、地下1階の改札口へ。ここまで来ても、まだ楽天回線にはつながらない。結局、接続先はずっとパートナー回線のままだった。