入社1か月でクビ宣告。外資系化粧品メーカーの非情すぎる仕打ち
新卒の就職活動は、今までの人生の集大成のひとつです。1年近くかけて自身を見つめ直して「新社会人」としての新しい自分を脱皮させていく、人生の大きな転機といえます。しかし、新型コロナの影響はそんな「新卒社会人」の希望をも蝕んでいます。
美容部員として働くつもりが…
都内の某中堅大学を卒業後、外資系の大手化粧品メーカーに新卒で就職した益田洋子さん(仮名・22歳)。2020年卒の新卒社会人ですが、現在はフリーター。就職浪人などではなく、1か月でクビ宣告されてしまったそうです。
「学生時代にメイクに魅せられて、BA(美容部員)を目指しました。学部は経済系なので、もちろん現場は未経験。BAは美容専門学校の卒業生が就職することが多く、それなりに不利を感じる就活でしたが、なんとか希望していたメーカーから内定をゲット。精一杯働くつもりでした。
しかし、新型コロナウイルスの影響でこんなことになってしまい……。4月から都内の某デパートの売り場に毎日立つはずでしたが、ほとんど売り場に立てないまま、クビになってしまいました」
売り場に立ったのはたったの5日
益田さんが配属になったデパートは、4月頭に休館が決定。研修として売り場に立ったのは、わずか5日だけでした。
「緊急事態宣言が解除されるまで休館が決定し、販売員の私たちは自宅勤務に。といっても、リモートでできる仕事ではないので、完全に自宅待機です。その間は交通費を抜いた給料が支払われていました。
3週間ほど過ごした頃に、本社から電話が。ざっくり言うと『あなたの契約を更新しない予定ですが、どうします?』という話でした。
入社当初、3か月の試用期間中は契約社員扱いで、7月以降からは正社員で働くことになるという旨の契約書を交わしていました。つまり『試用期間でクビ』ということですね。私になんの選択肢があったっていうんでしょう」
メーカーからの給与は手取り12万円程度で副業は禁止。それでは生きていけず、同期や先輩の中には会社には隠れてパパ活や水商売で働いていた人もいたとか。