「モンスター顧客」のトンでもない要求に、新人営業マンが学んだこと
営業職にとって地獄なのが、モンスタークライアントに遭遇したとき。無理難題を突きつけられたり、クレームを言われ取引を中断されたり。想像するだけでも頭が痛くなります。
そんなクライアントには遭遇したくないものですが、新卒1年目にしてかなり手強いモンスタークライアントに出くわしたという鈴木さん(仮名・24歳)。理不尽な状況を多々経験した鈴木さんは、「働いていた中で最悪な出来事が何度もあった」と話します。
「作業して!」無茶ぶりに振り回される日々
新卒で印刷会社に入り、営業職として働いていた鈴木さん。好きな紙媒体に携われると期待を抱きながら入社しましたが……。
「ノルマが厳しく設定されていて、毎日最低20件はテレアポ、飛び込み営業も毎日させられました。それだけでも結構しんどかったんですが、『慣れればちょっとは楽になるだろう』と思って何とか耐えていました」
厳しい営業ノルマと戦いながら、懸命に営業活動を行う日々。ストレスを抱えながら働く鈴木さんに、追い打ちをかける事態が降りかかってきます。
「入社して半年くらいでしょうか。徐々に無理難題を言ってくるクライアントが増えたような気がします。『入稿データ間違ってるけど、これで何とか作業して』とか、入稿の締め切りが過ぎても『何とか納品に間に合わせて印刷して』とか、明らかに相手に非がある場合でも、謝りの言葉も無しに要求を押し付けるクライアントが多かったです」
クライアントの存在に頭を悩ませ始めたその頃、ついにモンスタークライアントが鈴木さんの前に現れたのです。
理不尽な理由で頭を下げるハメに
「『何でこんなに謝りもせず、無理を言ってくる人が多いんだろう』とストレスが降り積もっていた最中、ある広告代理店の男性から入稿データが到着しました。中身を確認してみるとデータがぐちゃぐちゃで、到底作業できるものじゃない。
困惑しながら再度データを送ってもらいましたが、それもまたひどいもので……。ちゃんとしたデータが送られてくるのに4回以上もかかったうえ、『明日印刷したものを持ってきてね!』というメールが。もうイライラが頂点に達しそうでした」
クライアントのデータミスにより、印刷もかなり急がなければならない状況に。鈴木さんもあまりのずさんさに苦言を呈します。