Aマッソ、お笑い第七世代は「やってることも違います」
チャーミングな顔立ちとは裏腹に、妥協を許さない“面白さ”にこだわり続ける女性お笑いコンビ、Aマッソの加納さん(30)と、村上さん(31)。
“女性らしさ”を武器とせず、卓越した発想力をもってつくられた漫才は、笑い飯やサンドウィッチマンなど、歴代のM-1グランプリ王者をも唸らせる実力派だ。
前編では、幼少期のエピソードやテレビ初出演時の心境などについて話を聞いた。後編では、漫才スタイルやお笑いライブ、同世代の芸人に対する思いなどについて話を掘り下げていく――。
ライブをルーティンにするのは性に合わない
――今年3月、7月に、次々と即興ネタを披露する実験的なイベント「Bマッソ」「Cマッソ」を開催。そのほかにも、複数の企画ライブに挑戦されています。どんな意図があるのでしょうか?
加納:お笑いを基本に置いて、どれだけいろんなことができるかっていうのはあります。自分らでネタやるっていうのは、しんどいですけど今までもやって来たしすぐできる。だから、「ネタを書く」「2人で合わせる」って以外のところで違うことができたらなと。
村上:マジで相方について行こうと思います。いろんな可能性が広がるなら、私もその世界に入りたいです。(加納に懇願する表情で)入れてぇ~!!
加納:(村上を無視して)毎回キャパ100人くらいの劇場に行ったり、同じメンバーのなかで1本ネタやったり……そこを美徳とするのもちゃうなって。うちらはネタはやりたいけど、ネタ至上主義ではないし。ルーティンになっちゃうのは性に合わないなぁと。
漫才スタイルを決めるのは「無理だった」
――これまでWツッコミやWボケなど、さまざまなスタイルで漫才をされて来ました。自分たちの型をつくろうとされた時期もあるそうですが、現在はいかがですか?
加納:たしかに2年くらい前、自分たちの必勝パターンみたいのをつくろうとしたこともあったんです。村上がボケで、私がツッコミというのが1番ウケやすかったので。ただ、向いてなかったですね。やっぱり私も調子乗りやから、ボケたくなって(苦笑)。
村上:けど、1回挑戦してるのはいいことやね。(拳で左胸を叩き、加納にウィンクしながら)無理だったら無理で切り捨てていけばいい!
加納:(笑)。先輩とかにも「名刺代わりになるから、どっちがボケでツッコミかを決めたほうがいい」って言われたんですけど、無理だったからやめました。今は、いらんことをどれだけやれるかってほうにシフトしてますね。