キー局100万円、Vシネマ30万円…。現役脚本家に聞く「シゴトとお金」
俳優や視聴率など、なにかと話題になるテレビドラマの世界。近年では、脚本家にも注目が集まっています。そのなか、アニメやVシネマ、ローカル局のドラマを担当する脚本家には、なかなかスポットが当たりづらい状況があります。
彼らは一体、どれくらい稼いでいるのでしょうか? 気になるところを2人の脚本家に取材しました。
作品に名前がクレジットされていても収入は…
ローカル局のドラマ、映画やVシネマなど実写のシナリオを多く手がける脚本家の中崎さん(仮名・39歳・男性)。基本的に所属する制作会社から仕事の依頼を受けつつ、フリーランスでも仕事をこなしています。
最近では、脚本家としてクレジットされたテレビドラマが放送されたばかり。一見順調そうにも思える状況ですが――。
「映像の仕事って基本的に半年以上前から話が進むので、現時点でシナリオは書いていないんです。今は制作会社に原作ものの企画書を出してます。単発の仕事が多いから収入の波が激しいんですよね」
中崎さんは苦い表情を浮かべてこう話します。
脚本家を目指したのは「モテたいから」
都内の有名私立大学に在学中、某シナリオ学校に通いはじめたという中崎さん。脚本家の道を志したのは同じ大学にいた先輩の影響だったそうです。
「映画をメチャメチャ熱く語る先輩がいてすごくモテてたんです。で、僕がモテないのはそっちの世界にいないからだと思って(笑)。それからシナリオの書き方を学びはじめたのがきっかけですね」
とはいえ、大学卒業後、中崎さんはIT系企業に就職。会社勤めをするかたわらで、自主映画づくりに熱中します。数年後、改めて脚本家になりたいと思い、会社を辞めることに。ここから厳しい道のりがしばらく続きます。