bizSPA!

あらゆるビジネスマンが、「グローバルなんて関係ない」とは言っていられない理由

学び

 これは、言語や商習慣、あるいは文化の違いなど、複数の要因はあると思いますが、共通する問題は、「海外経験の不足」。日本とは異なる多様な価値観に自身を適応させていくことに課題があるようです。

 たとえば、「波風立てず、主張しない」という態度。日本では、「空気を読める人間」として良い評価を受けられるかも知れませんが、海外でも同じ態度をとると、「消極的な人間」と評価されかねません。

高本尊通

高本尊通氏

 “暗黙の了解”の通用しない環境は、日本のビジネスマンにとっては対応が難しいかもしれませんが、グローバル化の時代に活躍するためには、自分自身をアップデートしてクリアしていく必要があるでしょう。

グローバルなビジネスマンになるためにできること

 グローバル化に対応できるビジネスマンになるには、やはり海外の文化に直接触れ、経験しなくてはなりません。特に時間に余裕のある10代や20代など若い頃に経験しておくのが望ましいでしょう。

 海外経験を積むための方法は無数にあります。もちろん、長い時間を取って海外留学をするのもいいですし、そこまでの時間がなくとも、海外旅行やショートステイなどをすることはできるでしょう。国内にいても、ボランティア活動やイベントなどを通じて外国の人と関わることはできるはずです。

 とくに、昨今は国内の動きとして、プレミアムフライデーや長時間勤務の是正など、「働き方改革」も進んでおり、社会人が自由に使える時間は増えていますから、この時間を使わない手はありません。

 さらに、日本人が海外で主体的になれない原因には、日本人特有の「英語への苦手意識」も今なおあります。ビジネスのためには、まずは英語を学び、さらには中国語などさらなる語学習得を目指しておくと良いでしょう。

 海外経験や、語学の習得によりグローバル化に対応できる素地ができれば、キャリアの幅は飛躍的に広がります。とくに30代を中心に、海外で動き回れる人材は、今後、ますます多くの企業から求められていくことは間違いありません。

<構成/小林義祟>

1972年3月7日生まれ。大学卒業後、パソナに入社。大手特別法人営業グループ責任者を経て、企画、アライアンス、業務改革担当として活躍後、2004年、株式会社プロフェッショナルバンク設立に参画。これまで約7000人あまりのキャリアに携わり、特に30代、40代の転職市場の現場に長く携わってきた。2012年にビズリーチ社の「日本ヘッドハンター大賞」、同年から2年連続で「リクナビNEXT AWARDMVA」を受賞するなどし、16年にはビズリーチ社によるヘッドハンターランキングで約1500人中第1位を獲得している

12

おすすめ記事