「無謀なZeppワンマン」を一人で成功させた里咲りさの生き様
――もしかして里咲りさとしての活動は過渡期を迎えている?
里咲:そうかもしれないです。「里咲りさ」の知名度が上がるのに、CDの売り上げって別に上がってなくて。
一発目のCD-Rは話題性があったし、みんな物珍しくて買ったと思うんですけど、そのあと計画性もなく“おもしろ地下アイドル”って感じで売り続けてきたから。
――「おもしろ地下アイドル」ですか(笑)。
里咲:Zeppでは私の『だってね。』って曲が好きだっていう小学生の女の子が来たり、仕事で知り合った女性にも「『カタルカストロ』って曲が好きなんですけど、仕事で知り合えなかったら、敷居が高くてライブには行っていない」って言われたり。
小さいライブハウスだと行けないけど、Zepp規模なら行ける私の音楽のファンがいることが、ワンマンをやって初めてわかったんです。
――自分の音楽を遠くへ届けるために、音楽以外の部分でも、すごく考えて行動していますよね。
里咲:アーティストとしてやりたいことは常に磨いて積み重ねているんです。だから、これからは音楽をもっとちゃんと聴いてもらえる見せ方を考えて実行したいんですよ。
ニッポン放送で『カタルカストロ』流していただいたとき、2つのフロアが「こんな曲があるのか、誰だ」ってざわついたって話があって。3年もやってるのにラジオ局にも十分に届いていなかったのかって。
――今後の活動についてはどうですか?
里咲:さっきと逆の話だと、街で撮影してたら「CD全部買ってます! ライブは行ったことないけど大ファンです!」って若いコが。そういうとき、これからの魅せ方っていうのを考えちゃうんですよね、もっと音楽を届けられる魅せ方があるはずって。
だから、地下アイドルとしての結果は十分出したと思うんです。今は2018年の私らしい形とか発信の仕方を模索していて。今、2018年にみんなに聞いてほしい音楽を追求しています。