同じ年収でも「手取り」で得する、本業と副業のスゴい合わせ技
副業のメリットとして真っ先に思い浮かぶのは収入の増加です。
本業が多忙であっても、それに応じて十分に給与が増えていれば、収入面に不満はないはずです。
しかし昨今、副業が話題に上がるということは、実際には、本業が稼げないものになっているからではないでしょうか。そこで、今回は、本業の昇給・手取り傾向を中心に副業の是非について取扱いたいと思います。
【第2回】本業に貢献していれば見返りが返ってくる?
かつての日本の企業は年功序列であり、その制度は薄れてきていると言われていますが、それは読者の皆様の実感と一致するものでしょうか。
これまで大手からベンチャー企業まで幅広い企業のコンサルティングや顧問を担当させていただいている私の印象としては、企業の歴史が長く、規模も大きい企業ほど、まだまだその風習は暗黙の了解として残っているような気がします(私は必ずしも年功序列自体をネガティブな制度と捉えているわけではなく、経験則が企業業績に直結する職業については合理的だと思っています)。
それでは、実際に勤続年数に応じて、所得は増えているのでしょうか。新卒の給与を1.0とした場合、勤続年数に応じてそれが何倍になったかデータ上で比較して見ると、1970年代では勤続30年以上で、約2.3倍まで増加しています。
しかし、2017年時点では、1.8倍程度までしか伸びていません。従って、勤続年数の長さは所得増加に影響するものの、昔ほどリターンは見込めない傾向となっています。