元ポールダンサーと女子大生の異色ユニット「#ギャル電」とは?
――電子工作のほかにあるのが、“ギャル”という軸ですが、自分たちなりのこだわりは?
きょうこ:ヘンにギャルっぽく、作り込み過ぎずですかね。ギャルって、実は死んでいくんですよ。世代ごとに死んで、また新しい世代が現れてみたいな。実は、コギャルとネオギャルがかぶっていなかったりと、サイクルがけっこう早いんですよね。
まお:おじさんたちはよくコギャルをイメージすると思うんですけど、それも女子大生の私たちの世代ともギャップがあるんです。今、新しいギャルがいるとしたら渋谷のマルキュー(109)かな。海外のセレブのインスタに影響を受けているネオギャルの人たちというか。
――ネオギャルが今、現在進行形のギャル世代ということですか?
きょうこ:それもそろそろ下火になりつつあるという感じですかね。今はもう本来、ギャルになる世代の人たちの間では「ノームコア(平凡なアイテムを上手に着こなすこと)」が定着しつつあるから、女のコも当たりさわりのない服を着るし、アイドル文化も関係しているのか大人しめで、清楚系の方がモテるよねって流れになってきてる気がします。
――今後、目指すべきものはありますか?
きょうこ:新時代に生きる「ミーム」になりたいってのが目標ですね。人の心や意識に自然とギャル電が入り込んでいけるような存在になりたいなって。今、少しずつですけどネット上で何か光っているモノに対して「ギャル電かよ」みたいなツッコミをしてくれている人がいるんですよ。
ムチャクチャな光り方をしている人に対して「お前はギャル電か!」とか言ってくれる人が増えれば、自然と人とテクノロジーの架け橋になれるんじゃないかと思っているんです。
わなげ光らせた pic.twitter.com/WYkBXTC9LK
— ギャル電 (@GALDEN999) 2018年3月25日
まお:日本って本当に、テクノロジーがすごいんですよ。私は高校卒業まで海外で住んでいたんですけど、日本のイメージってやっぱり電化製品とかそういったモノだったのも味わってきたんです。これまで電子工作って、一部の専門的な人たちだけがやるモノみたいな印象もあったと思うんですけど、それをどこか変えたいというか。
ギャルがテクノロジーに詳しかったら「日本マジかっけーわ!」と外国からも見られるだろうし、その基礎として、まずは女子中学生の子たちから攻めていきたいですね(笑)。
見た目にはインパクト絶大なギャルとしての2人の姿。しかし、その奥底には技術大国として世界屈指の日本が持つ自負が潜んでいた。インタビュー中、『TED』への出演も思い描いていると語ってくれた2人だが、あのステージで、彼女たちの姿を見る日もそう遠くはないのかもしれない。
【ギャル電】
現役女子大生ギャルのまおと、元ポールダンサーのきょうこによる電子工作ユニット。
Twitterは@GALDEN999、Instagramは@galdenshikousaku
<取材・文/カネコシュウヘイ 撮影/街田和由>