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「決断するのが怖い」悩める20代に東大中退ラッパーが答える

学び

“今ここにいるのは自分が決めたこと”ってことは確実に

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※画像はイメージです

ダースレイダー:こっちだと思ったなら行ってみてもいいし、途中であっち側だったって思ったなら引き返せばいいし、ちょっと休んで周りの様子を見てみようっていうのも全部自由なんだよ。

 でも、どうするかの決断は常にしておかないといけない。それは“今この場所にいるのは、自分が決めたことだ”ってことだけは確実にしておかないといけないから。

 それでも1秒後の自分がまた違った決断をすることもおおいにあり得ることなんだけど、なんで自分が今この場にいるのかわかんないって状態が、僕は一番よくないと思ってる。

「ラップを一番やりたい」ってことは自分の中で確かめてた

ダースレイダー:僕がラッパーになるときに、自分の決断を信じ切れていたのかっていうと、そこまで明確な強い意思は持っていなかった。ただ、そのときの自分が一番やりたいことなんだってことだけは、自分の中で確かめてたかな。

 でも結局、明日何が起こるかわかる人はいないわけだから、どうかな、ああかなっていろんな情報によって想像しつつも、あとはそのときの自分の気分によって、決めちゃって大丈夫だと思う。

自分は大した人間ではないから、間違えてることもある」という前提で決めておけばいいと思う。そうすれば、こっちじゃなかったなって思ったときにまたすぐ別の決断ができるから。

 要は、AとBで迷ってるっていうのは、実はそんなに意味のあることではないと思ってます。どっちにしろ、物事は前に進んでっちゃうし。でも逆に言えば、「こっちじゃなかったな」って思うまでは何をやってもいいわけだから、恐れずにやればいいと思います。

<構成/サジェリコフ 撮影/山口康仁>

1977年パリで⽣まれ、幼少期をロンドンで過ごす。東京⼤学に⼊学するも、ラップ活動に傾倒し中退。2010年6⽉に脳梗塞で倒れ合併症で左⽬を失明するも、現在は司会や執筆と様々な活動を続けている。

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