【ビジネス敬語クイズ】どちらが正しい?「おっしゃった」「おっしゃられた」
みなさんは丁寧語や尊敬語、謙譲語を上手に使いこなせていますか? 当たり前に使っていたのに実は間違えていた……なんてこともあるかもしれません。「敬語クイズ!」連載では、間違いやすい敬語の正しい使い方を紹介します。本日のお題は、どちらが正しい?「おっしゃった」「おっしゃられた」についてです。
「おっしゃった」「おっしゃられた」正しい敬語は?
さて、ここでクイズです。目上の人が「言った」ということを敬語で言いたい場合、「おっしゃった」「おっしゃられた」のどちらが正しい?
正しくは……「おっしゃった」です。
では、なぜ「おっしゃられた」は敬語として正しくない?
「おっしゃられた」は二重敬語
「おっしゃられた」の「おっしゃる」は「話す」の丁寧語です。さらに、そこに尊敬語の「~られる」を重ねることで、二重敬語となります。
とはいえ、「おっしゃられる」、「お見えになる」や「お伺いする」など、「一般に適切ではないとされているが、言葉によっては習慣として定着している」(文化庁『敬語の指針』)敬語もあり、実際に使用している人も多いため、間違いに気づきづらいかもしれません。
使用に違和感はないかもしれませんが、「おっしゃられた」は、一般的には適切でないと理解した上で、使うときには、正しい「おっしゃった」を使っていきたいですね。
実際の使い方を例文でチェック
どんな風に使うのか、実際に例文を見てみましょう。
「おっしゃる」」の例文
・「課長は、どのようにおっしゃったのでしょうか」
・「部長がおっしゃるには、昨日のプレゼンテーションはうまくいったそうです!」
二重敬語の「おっしゃられる」ではなく、「おっしゃる」を使っている。
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話ことばだけでなく、書いた文章を見返してみると、「お」や「御」、「~られる」など、一つの文章の中でも、つい多用してしまいがちですが、二重敬語にならないように注意しましょう!
それではまた次回に!
<文・林美由紀>
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