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メンタル崩壊一歩手前からなんとか立ち直ったときの話。

コラム

まさかの海外プロジェクトに配属される

シンガポール

シンガポール ©︎Richie Chan / Shutterstock.com


 
 次のプロジェクトは、まさかの海外プロジェクトでした。シンガポールに駐在し、その後状況に応じてタイやフィリピンなど東南アジア各国を回る可能性があるお仕事です。自分は当時、特に英語ができるわけでもなかったので、なぜそのプロジェクトに配属されたのか今でもよくわかりません。

 自信を完全に喪失していた自分にとって、これはさすがに荷が重い仕事でした。コンサルタントとしてのスキルもマインドも未熟なのに、さらに「英語」という重たいハードルも加わり、やっていける気がしません。一方、「海外で働ける!」という事実に少しテンションも上がっていました。

 何はともあれささっと準備をし、シンガポールに渡りました。プロジェクトの説明もそこそこにいきなり会議に出席したのですが、背景も理解しきれず、しかも全編英語で何もわからない状態…なんとか議事録は書いたのですが、1年目の最初のプロジェクトの時に負けず劣らず赤字だらけの真っ赤な議事録が返ってきたのを覚えています。

本当に凄腕のコンサルタントに出会う

 引き続きしんどい思いをし続けていたのですが、途中でプロジェクトを主導するシニアマネージャーの方が現れました。彼と初めて会ったのはシンガポールのレストラン。半袖短パンのラフなシンガポールスタイル。彼は本当に凄腕のコンサルタントでした。頭脳明晰&超ハードワーカーで、お客さまからの信頼も絶大。「自分はこんな風になりたかった」、とそばで見ていて心底思いました。

 そのような人と一緒に働けることが本当にうれしく、常に近くにまとわりついていました。彼がどのような考えを持っているのか、彼のようになるには何をすればいいのか、それをずっと考え、マネできるポイントは徹底的にマネをするようにしたのです。もちろんただの劣化コピーではあるものの、今までの「自分はなんでこんなにダメなんだろう」「怒られるのが、見切られるのが怖い」と思っていたときに比べれば、だいぶマシになったように思います。そうしていく中で、いつの間にかメンタルを壊しかけることもなくなってきました。

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