隣に引っ越してきた女性との夢のようなLINE会話。でもその末路があまりにも酷すぎた
新たな訪問者が、その正体は……
同僚からも「最近機嫌が良いね」と指摘されるくらいに浮かれていた理人さん。そんななか、夜勤明けで寝ていたところにまたチャイムが鳴ります。目が覚めて扉を開けると、今度は見知らぬ男性が立っていました。
そして、その男の一歩後ろにマリさんが立っていました。どういうことか……と怪訝に思って見ていると、
「ああ、もしかして寝ていらっしゃいましたか? 起こしてしまったらすみません。今度、隣に越してきた者です。仕事の都合がどうしてもつかなくて、やっと越してこれました。とても親切な方だと妻から聞いています」
と、マリさんの方を指さしました。マリさんはなんと既婚者で、先に一人で引越し先に来ていただけだったのです。
ほんの数分の挨拶が終わり、ドアが閉まると、理人さんはそのまま玄関に立ち尽くしていました。
自らの勘違いといえども……
「思えば、たしかに、マリさんの左手の薬指には、指輪がはまっていたような気がします。気にしていなかったので目に入らなかったのですが……」
自分の勘違いを恥ずかしく思って、しばらく立ち直れなかったそうです。あの時に気が付いていればこんなことにはならずに済んだのに、と相当落ち込みました。
「それからは当然、ほとんどLINEもぱったりとしなくなりました。マンションの廊下で会うのも気まずくなってしまったので、家に帰るのが憂鬱になっています。もう、次の更新も近いので、引っ越しも検討しています」
家を出る時は、覗き穴から外を確認して、マリさん夫婦がいないか確認してから出るようにしているそうです。誰にでも勘違いはあるものですが、隣同士だからこそ気まずさも解消されないでしょう。
理人さんに、一日も早く彼女ができることをお祈りします。
<TEXT/ベルクちゃん>
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