同棲して分かったこと

「同棲してから5日目の昼、僕が仕事をしているときに絵里さんから怒涛のLINEが届きました。その内容というのも、僕が洗った食器に洗い残しがあったことへの苦言などなどで……。その他にも、照明の消し忘れや脱ぎ捨てた下着のことも……」

　最初のうちは素直に絵里さんの言うことを聞いていた雅人さんでしたが、染みついた生活習慣はなかなか変えることができず、疲れて帰宅した時などは心が折れそうになることもあったそうです。

「最初は素直に反応していましたが、次第にストレスを感じるようになってしまいました。仕事中も自分の失態が気になり、5分に一度はスマホを確認する始末。本当なら飛んで帰りたいはずの愛の巣ですが、足どりがどんどん重くなっていくのを感じたんです」

正直な気持ちをLINEで伝える

　これ以上不安の渦に耐えきれなくなった雅人さんは、正直な気持ちをLINEで伝えることにしたそう。

「同棲しても結局会えない時間が多くて、何なら同棲前のほうが充実してたかもしれないなんて思ってしまっていた時点で、僕たちが同じ屋根の下で住むことは困難なのだろうと気づいたんです。彼女のことが大切に思えるからこそ、偽りのない心の内をLINEで伝えました」

　とはいえ、雅人さんは正直、送信後に少し後悔したそうです。自分のほうに原因があるのにもかかわらず、絵里さんに責任転嫁していることが情けなったとか。