絵文字や顔文字を多用する「おじさん構文」を自動で生成。“話題のアプリ”制作秘話
スマホで気軽に使えるようになるまで
開発当初は専用環境でしか使うことができなかった「おじさん文章ジェネレーター」。しかし、ぐれさん氏の知人である「みくげっと氏」が、ojichatを専用の環境なしで使える「おじさん文章ジェネレーター」を作成したのだそう。それが後々、IT技術者以外の一般人にも広まり、話題となったようだ。「おじさん文章ジェネレーター」の反響について、ぐれさん氏はこう語る。
「みくげっとさんがおじさん文章ジェネレーターをリリースしてからは、テレビ局の方からのお話をいただき、地上波でも複数回放映されました。また、普段交流のある IT技術者の間でも引き続き話題になっており、IT技術者向けの雑誌への掲載もありました。また、17名の技術者が ojichatのプログラムのバグを直したり、おじさん構文にバリエーションがでるように改変してくれたりするなどバージョンアップに協力してくれました。大きな反響ばかりで、驚いています」
テレビや雑誌に取り上げられるほどの話題を呼んだ「おじさん文章ジェネレーター」。
一例をあげれば<夏菜ちゃん、可愛らしいね(笑)(^_^)オレ、本当に女優さんかと思っちゃったよ(^o^)(笑)>といった文のリアルさが話題になっているが、なぜ、おじさん構文に目をつけたの? かぐれさん氏に聞いてみたところ、次のように回答してくれた。
おじさん構文エンタメ化の火付け役に
「私は普段からIT技術が好きな人のコミュニティやTwitter上で交流をしているため、ちょっとした遊び感覚でプログラムを書き、他の人に使ってもらう機会がよくありました。ある時、Twitterのフォロワーがおじさん構文を真似てツイートしていたのを見かけ、そこからインスピレーションを得たんです。
その発言をした方は、IT技術が好きな人のコミュニティで時折発言する人でしたので、すぐに私の目に入りました。早速、おじさん構文を生成するプログラムを書き、普段交流しているコミュニティの人たちに使ってもらったら面白そう、というモチベーションで作成に至りました」
「おじさん文章ジェネレーター」の登場により、おじさん構文もエンタメのひとつとして楽しまれるようになった昨今。今はまだ若者でも、文章でやり取りする際は、世代によって言葉や文章の捉え方・使い方に違いがあることを念頭に置いておきたいものだ。
<取材・文/田崎麻衣>