運航開始から10年…LCCピーチ「初の中距離国際線」に乗ってわかった期待度
「中距離国際線」初便の様子をレポート
当日は、就航に先立って行われたセレモニーでは、タイ王国大阪総領事館と関西エアポートの来賓が挨拶し、インバウンドへの期待がうかがわれるものとなりました。
主催側のPeach代表取締役CEOの森健明氏は「各国のコロナ規制も緩和され国際線ターミナルビルにお客様が戻ってきて嬉しく思います。この路線はコロナ禍前から新機材による就航計画路線であり、ようやく開設にこぎつけました。アジアの懸け橋として中距離国際線で新たなチャレンジが始まります」と述べました。
初便の搭乗率は98%。218人乗りのエアバスA321LR機に214名が乗り込みました。機内では、Wi-Fiサービスはないものの、自身の持ち込んだスマートフォンやタブレットなどで機内デジタルサービスにつなぎ、機内販売品の飲食物やお土産になるオリジナルグッズ購入が可能です。
通路から距離のある窓側の搭乗客にとっても注文しやすく、飛行時間が長いことから商品がどんどん売れていく様子を見ることができました。フライトマップも閲覧できるので、飛行経路の確認やあとどの程度で到着なのかわかります。
客室乗務員が語る「感謝の気持ち」
また、シートピッチが従来機よりも広く、中間席と窓際席の旅客にとっては通路に出やすいことから、実際に手洗いに向かう旅客が多いと感じさせてくれました。
機内では客室乗務員に話を聞くことができました。乗務歴9年の新谷めぐみさんは「コロナ禍で関西国際空港から人が消えた状況を目の当たりにしていました」と語ります。
「そのような時期を乗り越えて、こうやって初めての中距離路線の便に乗務ができて嬉しさでいっぱいです。この路線の開設のために多くのスタッフが関わっており、こうやってお客様に向かい合っていると、搭乗いただいた感謝の気持ちがあふれてきます。
アジアの往来が活発になるのと同時に、空とぶ電車が世界中に広まることを期待しています。Peachではお客様とコミュニケーションを行うツールで、お渡しできるシール1種類しかありません。お話をさせていただいた方々に喜んでいただけるように、シールの裏面に色々なメッセージを書き込む工夫しています」