だまされた男性に「欠けていたもの」

「その後、弁護士を入れる、入れないというやりとりをしているうちに、女性の父親が娘をかばって、逆に亮太さんを訴えようとするなど、揉めに揉めてしまったんです。そこで私が“示談”を提案して、女性が亮太さんに慰謝料50万円を払うということで、手打ちになりました」

　一件落着になったが、ではなぜこのような事件が起こったのでしょう。亮太さんにも問題はなかったのでしょうか。

「亮太さんは恋愛経験がなく、そのため月2～3回程度のデートの食事はもっぱらマックかラーメン。女性をもてなすことがまるでできないタイプでした。恋愛経験が少ない“恋愛童貞”の彼を女性が“金ズル”と舐めたのかもしれません」。

　どんな出会いであっても、信頼関係を培っていくことが結婚に必要なことです。だまされた亮太さんには、彼女を金銭的に支援することが信頼だと思い込んでいたのでしょう。でも信頼とはもっと深いものです。結婚前に2人で信頼についてぜひ話し合ってもらいたいものです。

＜取材・文／夏目かをる＞