テレビで人気に!東大卒クリエイターに聞く、「謎解き」が幅広い支持を集めるワケ
謎解きブームの背景に「参加しやすさ」
――角谷さんの「制作総指揮」とは具体的にどのような仕事でしょうか?
角谷:今回のイベントだと「異世界レストラン」のデザイン、音楽、映像などをやってもらう「世界観」担当のチームと、「謎解き」のチームがあるのですが、その両方の内容をチェックして、おのおのに指示を出す役割ですね。とはいえ、そこまで社員が多い会社ではないので、なかには両方を兼務するメンバーもいましたし、今回のイベントは総力戦で臨みました。
――昨今の「謎解き」ブームの理由はどこにあると思いますか?
角谷:一番は参加するまでの障壁が低いからだと思います。クイズは知識が必要ですし、ゲームは操作を覚えないとですが、謎解きはひらめきさえあれば小学生でも解けます。もちろん『今夜はナゾトレ』のようなテレビ番組で認知されるようになったのも大きいと思います。番組で松丸が出題する謎は、解答までの過程がテレビの映像のみで完結する「一枚謎」にこだわっていて、これまでいろいろな謎解きがテレビで出題されていますが、このわかりやすさを徹底したのもあまりなかったのではないかと思います。
謎解きは教育やビジネスで役立つ
――そもそもリドラにはいるきっかけは?
角谷:僕は2015年に東大に入学したのですが、リドラ代表の松丸がいた東大の謎解きサークル「Another Vision」3代目の代表で、リドラも在学中から手伝っていたんです。もともと小学、中学から「頭の体操」シリーズが好きで、今もテレビやイベントなどで出題される謎解きの監修をしています。
――最後にリドラの今後の目標を教えてください。
角谷:松丸ともよく話すのですが、中高生たちが参加してくれるような部活的なものを作っていきたいですね。高校の文化祭で謎解きや脱出ゲームが流行っているので、今後は「謎解き部」ができたらいいなと思っています。
あとはエンタメじゃない、教育やビジネスで役立つ謎解きも広めたいです。よく会社の研修で思考力を養うものがありますが、謎解きでも発想力や粘り強さは身につけることができます。東大生には受験勉強を楽しんでやっていた人が多く、PRGゲームのレベルアップのような感覚で、仕事や勉強に取り組めるようになる思考力が身につく、そんな謎解きを作っていくのが次の理想です。
<取材・文/シルバー井荻>